「高速道120km/h時代」到来か 新東名145km一挙に最高速度アップ 何が変わる?

120km/hは出さない?

 速度規制を行う静岡県警は次のように話します。

「速度引き上げ試行の結果、事故件数も実勢速度(実際に走るクルマの平均的なスピード)にも大きな変化はありませんでした。正式な引き上げで、より交通実態に沿った規制になります」(静岡県警 交通規制課)

 実際、東北道の試行結果を岩手県警に聞いた際も、最高速度100km/h時と比べ、110km/h時にはむしろ実勢速度が下がり、120km/hに引き上がっても、ほぼ変わりなかったそう。「120km/hで走ろうと速度を上げるような動きは見られない」と話していました。静岡県警によると、新東名でも同様だといいます。

 今回、145kmもの区間が一挙に引き上げられることについて静岡県警は、「50kmの試行区間でも交通状況はほぼ変わらず、ほかの区間もほぼ同様の道路条件になりますから、大きくは変わらないでしょう」とのこと。

 なお、145kmの区間を単純に100km/hで走れば87分、120km/hで走れば72.5分です。時短にはつながるかもしれませんが、静岡県警は今回の引き上げにあたり「最高速度120km/hだからといって、120km/hで走る必要はない」と呼び掛けています。また速度引き上げ後、覆面パトカーなどによる速度取締りを強化する構えです。

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最高速度120km/h試行区間。状況により規制速度を引き下げるため、可変式の速度表示板が設置されている(2020年3月、中島洋平撮影)。

 ちなみに、警察庁は最高速度を120km/hに引き上げる基準に合致する区間として、東北道の浦和IC~佐野スマートIC間、常磐道の柏IC~水戸IC、東関東道の千葉北IC~成田JCT間も挙げています。今後は首都圏でも引き上げが実施されるかもしれません。

【了】

【地図】新東名および今後の速度引き上げ候補区間

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コメント

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7件のコメント

  1.  自車の速度をきちんと把握している運転手は法令遵守の意識がかなり高いか、運転技術を極めようとしている人か、日常的に警察を気にしている人

     それ以外はなんとなく その人が安全そうだと思う、適切だと感じる速度で走る

     制限が変わっても「なんとなく」の感覚は変わらないので速度は変わらない。

  2. 軽自動車には大型自動車並みの速度制限を付けてください、事故を起こした時の死亡率が高いです。二輪の二人乗りも同様に速度規制が必要だと思います。

  3. 同時にトラックや大型車の追い越し車線走行禁止もお願いします。

  4. 静岡県警のウソつき!!!
    国沢光宏氏が書いているが、「静岡県警は、110キロ制限を始めるとき、トラックの右側車線走行をしっかりと取り締まる」と言ったのに、取り締まらないから、3車線の右側を遵法スピードリミッタ付きトラックが占有している。取り締まらなくても、赤警告灯付けて、「左によって走行するように」と注意するだけでも、全然違いますがね。何にもしていない。仕事柄、夜の新東名を頻繁に往復するのですが、見たことが無い。
    70年代に大型バイクで、御殿場大井松田間(上り線で静岡県警担当区)で、右側車線でパッシングしてもどかない車を、走行車線から追い越して、静岡県警に青切符を切られた経験が有る、静岡市出身者より。

  5. 走行性能のいいクルマでも、120km/hで走り続けるのって結構大変
    やはり視界が狭くなるので、前後、隣の車の挙動にストレスが強くかかってくる
    他の車がいなければ気持ちよく走れるんだけどね

  6. y

  7. 80km/hでも怖い、のに一度、事故が起これば何人もの人が死ぬのに速度を上げるとは、何を考えているのか!!この先何人、犠牲者を出せば気が済むのか?血の代償を払えばよいのか?