絶滅危惧種のカモノハシ新幹線 百貨店で展示

早ければあと数年で

 700系は1998年から2006年にかけて製造されました。最終的に、JR東海が16両編成60本の960両を、JR西日本が16両編成15本の240両と8両編成16本の128両、合計368両を造っています。

 しかし2007年に後継車両のN700系が登場。1999年の営業運転開始から13年が経過した2012年にJR東海の700系が1本、廃車にされます。JR東海の700系はその後も2013年度までに合計8本が引退し、現在もその動きが継続中です。

 一概には言えませんが、新幹線車両の使用年数は15年程度がひとつの目安になっています。JR東海の700系は2005年に造られたものが最後です。単純に+15年すると2020年がメドになりますが、すでに廃車になったJR東海の700系には、12年ほどで引退している車両もあります。2020年に開催される東京オリンピックの頃には、もう見られなくなっている可能性が高そうです。

 ただ車両の廃車は経年だけではなく、走行距離なども関係します。

 JR東海の所有する700系は「のぞみ」として東京~博多間を頻繁に往復していたことが多く、累積走行距離が長いため、引退も早いと思われます。しかしJR西日本の700系は、山陽新幹線内だけの運行で走行距離がそれほど伸びていないと考えられる車両があるほか、車両も比較的新しいです。

 そのため700系はJR東海が運行する東海道新幹線からは早く引退する可能性が高いですが、JR西日本の山陽新幹線ではもう少し長く使われるかもしれません。

【了】

Writer: 恵 知仁(鉄道ライター)

鉄道を中心に、飛行機や船といった「乗りもの」全般やその旅について、取材や記事制作、写真撮影、書籍執筆などを手がける。日本の鉄道はJR線、私鉄線ともすべて乗車済み(完乗)。2級小型船舶免許所持。鉄道ライター/乗りものライター。

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  1. カモノハシ新幹線700系