あの日から69年 走り続ける「被爆電車」

原爆投下で甚大な被害を受けた広島市とその路面電車。そのとき被爆した2両の車両が、あれから69年が過ぎた今日この日も走り続けています。

原爆投下3日後に復旧

 路面電車が充実し、「路面電車王国」と表現されることもある広島市。JR広島駅と中心繁華街、原爆ドーム、宮島などを結んでいるため、観光やビジネスで広島を訪れた際、お世話になった人も多いでしょう。

 広島市の路面電車は1912(大正元)年に開業。現在まで100年以上にわたって、同地を走り続けています。きょう、2014年8月6日(水)から69年前のその日、1945(昭和20)年8月6日も、ごく当たり前に走っていました。

 69年前の8月6日、朝8時15分。広島市上空で閃光が走った瞬間に路面電車は火に包まれ、大勢の乗客が命を落としました。路面電車は123両のうち108両が被災。線路も多大な被害を受け、全線で電車の運行が停止されます。

 しかし、それからわずか3日後のことでした。路面電車が広島を再び走り出したのは。己斐~天満町間で運転が再開され、多くの市民を勇気づけたといいます。

 原爆が投下されたその日その時間、広島の街を走っていた路面電車の車両が、いまも現役でその街を走っています。

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