JR東海371系富士急へ 元特急「あさぎり」が富士山の向こうで再会

富士急行が「フジサン特急」用の新しい車両として、JR東海から371系電車を購入すると発表しました。これによって元同僚が「再会」します。富士山の南から北へ「職場」を移し。

富士山の向こうで元同僚と再会

 山梨県の大月と河口湖駅を結ぶ富士急行は2014年12月15日、JR東海から371系電車を購入すると発表しました。

これまで富士山の御殿場側を走っていたJR東海の371系電車(画像:富士急行)。

 JR東海の371系電車は1991(平成3)年、小田急新宿駅と御殿場駅、沼津駅を結ぶ特急「あさぎり」用の車両として登場。2012(平成24)年に特急「あさぎり」としての役割を小田急60000形電車「MSE」に譲ったのち、JR東海管内で臨時列車などに使われていました。そして2014(平成26)年11月30日に運転された臨時急行「御殿場線80周年371号」をもって、JR東海管内での運行を終了。その車両の去就が注目されていました。

 富士急行は2015年3月下旬にこの371系をJR東海から購入し、従来の7両編成から3両編成へ改造。現在「フジサン特急」に使われている2000系(元JR東日本「パノラマエクスプレスアルプス」)の跡を継ぎ、富士急行線の大月~河口湖間を結ぶ特急列車として2015年度中の営業運転開始を目指すとしています。

 またこれにより、富士急行である「再会」が実現します。

 小田急新宿駅と御殿場駅方面を結ぶ特急「あさぎり」は、2012年に新型の60000形「MSE」が使われるようになるまで、富士急行が今回購入するJR東海の371系と、小田急の20000形「RSE」という車両を使用していました。そしてこの小田急「RSE」は371系より一足早く富士急行へ移籍し、今年2014年7月から同線を走っているのです。

 371系と「RSE」はかつて静岡県の御殿場や沼津、つまり富士山の南側を「職場」とする「同僚」でした。それが今回、富士山の北側を走る富士急行で奇しくも再会。再び同じ「職場」で働き始めることになります。

【了】

Writer: 恵 知仁(鉄道ライター)

鉄道ライター、イラストレーター。「鉄道」や「旅」に関する執筆活動や絵本の制作を行っているほか、鉄道車両のデザインにも携わる。子供の頃からの旅鉄&撮り鉄で、日本国内の鉄道はJR・私鉄の全線に乗車済み。完乗駅はJRが稚内で、私鉄が間藤。メインは「鉄道」だが、基本的に「乗りもの」好き。

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