新幹線0系に繋がった西鉄の名車が引退

福岡県を走る西日本鉄道から、日本の鉄道史に名を残す車両が引退します。初代新幹線0系にも繋がっている車両です。またその引退に合わせ、「ハンドル継承式」などのセレモニーやオークション大会も実施されます。

国鉄の通勤電車や特急電車、そして新幹線に

 2015年1月24日(土)、福岡県を走る歴史的な名車が引退します。西日本鉄道の貝塚線を走行している313形という、1952(昭和27)年に登場した電車です。

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西鉄貝塚線の名島川橋梁を渡る313形(画像提供:西日本鉄道)。

 この車両のなにが歴史的名車なのか、一見では分かりません。しかしこの西鉄313形の実績が、のちの初代新幹線0系の誕生にも繋がっているのです。

 西鉄313形は日本の鉄道車両で初めて、「モノコック構造」を指向した車体を採用しました。簡単にいえば車体の骨組みと外板を一体化させ、ボディ全体で車体強度を確保する構造で、軽量化できるメリットがあります。

 そしてこの313形の開発で得られたモノコック構造のデータを元に、国鉄の新世代通勤電車90系(101系)、「こだま形」と呼ばれ国鉄電車特急の礎を築いた20系(151系)、そして1964(昭和39)年には初代新幹線0系が登場。西鉄の313形電車はそうした「昭和を代表する車両」につながる、エポックメイキングな存在なのです。

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