指導が入ったUber、交通弱者を救う? 日本で生きる道は

一般のクルマをシェアするアメリカ発の新ビジネス「Uber」。世界各地で急拡大していますが、各国で「Uber反対」のデモが行われたり、日本では国交省から指導が入るなど、問題も起きています。ただUberのシステム自体は新しい交通ビジネスとして可能性を秘めており、日本でも社会問題を解決できるかもしれません。

タクシー問題」で急成長したUber

 アメリカ発の新ビジネス、一般のクルマをシェアする「ライドシェア」が世界各地で急拡大しています。

 その火付け役が、Uber(ウーバー)です。2009年8月にカリフォルニア州サンフランシスコで創業したベンチャー企業で、「サンフランシスコ市街でタクシーがなかなかつかまらない」ことをきっかけに、ハイヤー事業者の空き時間を有効利用するアプリサービス制作会社として誕生しました。

 その後、一般ユーザーが自分の空いた時間と自家用車を活用し、他人に移動手段として利用してもらえる仕組みを構築したことによって、全米で爆発的に成長しました。サービスには「UberX」「UberSUV」「Uberラグジュアリ」などの種類があり、料金別で車種や内容を選択できます。

 同社の関係者は筆者の取材に対して「各国の社会事情に応じてサービス体系を変えており、自動車だけでなく、なども含めた様々な交通ビジネスの可能性を探っていきます」と今後の抱負を語っています。

アメリカ・サンフランシスコにあるUber本社(撮影:桃田健史)。

 Uberはアメリカ以外でも人気を集め、2015年3月末現在、世界55ケ国で事業を展開。2014年末時点の時価総額は400ミリオン米ドル(約4兆8000億円)を突破しました。

 こうした急成長の背景には、世界各地の「タクシー問題」があります。具体的には、料金メーターを使わない、渋滞を理由に追加料金を要求する、時間通りに来ない、領収書を発効しないなど、日本では考えられないことばかり。先進国であるはずのアメリカでも、タクシーに不満を持っている人が大勢います。

 一方、Uberの場合はスマホのアプリで簡単に乗車位置を指定できて、車両の到着時間も分かり、さらに料金は一般的なタクシーの6~7割程度とお得。しかも支払いは事前に登録したクレジットカードで行うためキャッシュフリーで、料金明細書もメールで受信できます。

 またドライバーになる人にとっては、インターネット上で簡単にその申請ができ、自分の空き時間に自家用車を使いお小遣い稼ぎができます。利用者と車両オーナー、双方にとってWin-Winな状況を、Uberが作り出しているのです。

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コメント

1件のコメント

  1. Uberはタクシー業界における黒船となるでしょう。
    しかし、既存の道路運送法・道路運輸規則を改正しなければ道路運送法違反になるのは確実です。
    大手法人タクシーを保護するかのような旧態依然の道路運送法を改正し、利用者目線のその時の実情に応じた、またUber等、ITを利用した改革に柔軟な対応をできるようにしないといけない。
    阿部首相は地方のタクシー不足を補うため白タク容認の発言をしていましたが、これは間違った発言かと思います。
    都市部の法律を地方に押し付けた結果、法人として運営していくには、車両を繁華街にまわすか、廃業を余儀なくするかしかなくなったわけです。
    また、白タクがOKになると、取締機関もなく、利用者の安全は確保されず、納税の義務ははたされず、893の収入源や不法就労の場となりえます。
    個人タクシー化し、スマホ等で運転手の経歴・車種等、可視化してしまえば簡単なのですが…