フェリーはなじみが薄い? 格安プランでまず「きっかけ」を

フェリーさんふらわあが、関西と九州を最安1万円で往復できる格安プラン「弾丸フェリー」を発売。鉄道会社との連携も行っているほか、値段も一般的には高くなる週末が安くなっています。はたしてどんな目的があるのでしょうか。「フェリーの存在感」が、そこに影響していそうです。

進んでいたフェリー離れ

 国土交通省九州運輸局のデータによると、九州発着の長距離フェリーにおける客輸送実績は、2012年度まで11年連続で減少していました。2013年度は12年ぶりに増加へ転じていますが、2002年度の254.8万人に対し2013年度は149.9万人と、およそ10年で約40%も減少。特に近年はLCC(格安航空会社)も発展しています。

神戸と大分を約11~12時間で結ぶ「さんふらわあ ごーるど」(写真提供:フェリーさんふらわあ)。

 そうしたなか、関西と九州を結ぶフェリーさんふらわあは2011年2月から、「弾丸フェリー」という格安プランを発売しました。大阪・神戸と別府・大分・鹿児島(志布志)間を現地0泊、中2泊で往復するもので、寝ているあいだに目的地へ移動。日中の約8時間から12時間を観光やビジネスに利用し、寝ているあいだに帰るという形で、往復で最安1万円です。金曜の夜に出発して、日曜の朝には帰ってこられます。ちなみに2015年4月11日現在、神戸~大分間の普通運賃は割引適用が無い場合、カーペット敷きの桟敷席「ツーリスト」で片道10380円です。

 その格安価格と合わせ、「宿泊費が不要」というのもポイントでしょう。フェリーには展望風呂もあります。フェリーさんふらわあによると「弾丸フェリー」は人気を集めており、2014年度は1万8421人がこのプランを利用したそうです。

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2件のコメント

  1. 年末年始やGW、お盆に秋の連休は別として、乗用車{5m以下}と大人2人・子供2人を載せて関西~九州を2等寝台運賃だと片道5万円以内に抑えてもらわなければ、一般的な庶民は気軽にフェリーという選択肢を選ばないのでは。しかし、そのような価格設定をしてしまうと、人件費すら出てこないのが現実だと思うのです。
    それでも、本当に現金収入が少ないために経営がひっ迫しているのであれば、経営陣の報酬を減額することによって当座資金を確保したうえで、私が示したような思い切った取組を自社で3年以上試行してほしいのですが。もちろん、宣伝費は前向きに投入し、宣伝的なパフォーマンスは積極的にしながらという話にもなります…。

  2. 海洋国家でありながら、船旅になじみが薄いのも考えてみれば不思議だ。

    他の交通機関が便利で駅やバスターミナル、空港にアクセスしやすく、利用しやすいということもあって、一層、港までアクセスするのが困難だ、という印象を抱かせてしまっているのも要因のひとつだ。
    実際、港までの公共交通が乏しいというケースはかなり多い。

    もっとも、フェリー会社も対策を怠っているわけではなく、寧ろ徒歩客になるべく利用してもらい、「次からフェリーを選択したい」と思わせるような努力をしている。
    比較的連携しやすい高速バスとの連絡運輸はその最たる例だろう。
    ありがたいことに、バス会社側もウィラーのように積極的なところも存在する。

    JRから夜行列車がほぼ全滅してしまった今、その役割をフェリーが担うべきなのだ。
    前述のように、バスと連携すれば、アクセスやターミナルの問題はある程度解決できる。
    もう語るまでもないが、設備的に他の追随を許さないのが船舶であって、その前にはLCCなど論外中の論外となってしまう。スピードではひっくり返っても勝てないが、快適性は圧勝もいいところなのだ。

    苦しいだろうが、これ以上航路を減らしてはいけない。夜行列車が消え、フェリー航路が縮小されていく日本という国、どうも“移動をたのしむのがヘタクソ、或いは関心のない”国民性のようだ。
    大袈裟かもしれないが、遅まきながらそういった国民性を変えてゆく、というとてつもない難題と使命を、船舶会社は抱えているのかもしれない。
    本当の旅のたのしみを提供できるのは、今や船舶会社だけなのだ。