70年目の今夏、昭和20年当時の姿で被爆電車を特別運行

広島電鉄にいまなお走る「被爆電車」。あの日から70年の今夏、生き証人であるその車両を使って「被爆電車特別運行プロジェクト」が実施されます。

70年前の姿で広島の街を

 2015年4月15日(水)、広島電鉄が中国放送(RCC)と共同で「被爆電車特別運行プロジェクト」を実施すると発表しました。

 広島電鉄には1945(昭和20)年の8月6日、広島市に投下された原子爆弾によって被爆するも復活し、いまなお現役で走っている650形という路面電車があり、「被爆電車」と呼ばれています。

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被爆電車650形の651号(2010年5月、恵 知仁撮影)。

 プロジェクトの目的は70年前のその日、走っていた被爆電車に乗って「70年前の被爆の惨禍」「広島の街がいかに復興を成し遂げたか」を知ってもらうことといい、その車内に大型モニタを設置。被爆者の証言や、電車が走るそれぞれの街での復興エピソードなどを映像と音声で伝えるといいます。

 実施日時は6月13日(土)から8月30日(日)の土・日・祝日(7月25日は除く)。各日とも広島駅10時30分発、14時00分発で、広電西広島まで行き、広島駅へ戻ります。定員は1便あたり30名。乗車料金は高校生を除く18歳以上が500円、小学4年生から高校生は200円です。企画の趣旨上、小学3年生以下は乗車できません。

「被爆電車」650形は現在、651号と652号が現役で運行されていますが、今回使用されるのは、「休車」として車庫でしばらく保管されていた653号。それを1945(昭和20)年当時の塗装で復活させ、運行するそうです。また6月7日(日)、千田車庫(広島市中区)で開催される「第20回路面電車まつり」で出発式が行われます。

【了】

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