現金車値上げの動き、高速の同一料金化計画が背景か?

同一料金実現に値上げは避けられない?

 しかし、仮に現在のNEXCOの大都市近郊区間(29.52円×消費税+150円)をそのまま首都高に適用すると、さいたま見沼~幸浦間は2850円と、現在の約3倍になってしまいます。

 いきなり3倍は非現実的ですが、同一料金実現のためには、首都高の上限料金をいくらか値上げすることは避けられないでしょう。そこに立ちはだかるのが、首都高には出口料金所がなく、現金車からは最高料金を取らざるを得ない(=現金車の大幅値上げ)という現実なのです。

 なお、NEXCOの料金は軽自動車から大特車まで5車種区分なのに対して、首都高は普通車と大型車の2車種のみ。これもNEXCO側に合わせて変更する必要があり、ETCの調整や出資各自治体の議会の承認など、作業は簡単ではありません。

 来年度からの導入が待たれる同一料金ですが、まだその中身も見えておらず、値上げとなるケース(主に首都高の長距離および現金車)に対する世論の反発も予想され、関係者は「今からで間に合うんでしょうかね?」と、半分投げやりでした。

【了】

Writer: 清水草一(首都高研究家)

1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高はなぜ渋滞するのか!?』などの著作で、首都高研究家/交通ジャーナリストとして活動中。

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コメント

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2件のコメント

  1. 現金車のせいで、余計に莫大な費用がかかってるのは事実なのだから、それはそれで、なくす方法を考えるべきでは
    いきなりなくすのは難しいので、まずは、現金車のみ値上げしてETCに誘導しては

    • 現金車は無くせないし値上げも無理でしょ、それなら現ETCを下げるべきだし、元は現金徴収から始まった高速道路であってETCですら割引や器材の助成があったから普及したわけだし、それに料金所の人員コストを削っても結局はは他の仕事をあてがうのが落ちで、この現金値上げの目的は自分らの船に意外に乗る客が少ない悪あがきみたいなもんでしょ!