世界初 低ソニックブーム設計の超音速試験機、飛行成功 JAXA

JAXAは7月27日、低ソニックブーム設計の超音速試験機について、世界で初めて飛行に成功したと発表しました。次世代の超音速旅客機実現に一歩、近づいたかもしれません。

次世代超音速旅客機における最重要課題のひとつ

 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2015年7月27日(月)、低ソニックブーム設計の超音速試験機が飛行に成功したと発表しました。JAXAによると、機体の先端・後端ともに「低ソニックブーム設計概念」が適用された航空機形状の試験機による超音速飛行、ソニックブーム計測の成功は世界初といいます。

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「D-SEND#2」で使用された超音速試験機(S3CM:S-cube Concept Model)(写真出典:JAXA)。

「ソニックブーム」とは超音速飛行時、機体から発せられる衝撃波が結合、落雷に似た爆音を発生させる現象のこと。次世代の超音速旅客機を実現させるにあたって最重要課題のひとつが、このソニックブームを低減させる技術といいます。

 その課題を解決するためJAXAは「低ソニックブーム設計概念実証プロジェクト」を進めており、今回、その「第2フェーズ試験(D-SEND#2)」がスウェーデンのエスレンジ実験場で現地時間の7月24日(金)、実施されました。

 JAXAによるとこのプロジェクトの目的は、「JAXA独自の『低ソニックブーム設計概念』の実現性を飛行実証により示すと共に、試験で得た成果からソニックブームの国際基準検討に貢献可能な技術やデータを提供すること」といいます。

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