海軍型は岩国に配備見込み 「オスプレイ大国」になる日本

日本、「オスプレイ大国」へ

 海軍型「オスプレイ」CMV-22Bは、横須賀(神奈川県)を母港とする空母「ロナルド・レーガン」の第5空母航空団を支援するため、日本にも配備される見込みです。現在、第5空母航空団およびC-2Aの分遣隊は厚木基地(神奈川県)に駐留していますが、CMV-22Bの導入に先んじて岩国基地(山口県)へ移転する予定であり、そのためCMV-22Bも岩国基地へ配備されることになります。

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米空母と陸上飛行場とのあいだで現在、輸送任務を担っているC-2A(写真出典:アメリカ海軍)。

 いま、普天間基地(沖縄県)にはアメリカ海兵隊のMV-22Bが配備されており、横田基地(東京都)にはアメリカ空軍のCV-22Bが配備される予定です。

 そして日本では、陸上自衛隊が「オスプレイ」を導入します。陸上自衛隊型の制式名称は未定ですが、仕様はMV-22Bへ近いものになる見込みで、佐賀空港において実戦部隊が編成されます。また、陸上自衛隊航空学校が所在する明野駐屯地(三重県)や霞ヶ浦駐屯地(茨城県)にも配備されると推測されます。

 日本は今後、数年のうちにMV-22B、CV-22B、CMV-22Bそして陸上自衛隊型と4タイプの「オスプレイ」を各地に配備する、世界でも稀有な「オスプレイ大国」となります。

【了】

Writer: 関 賢太郎(航空軍事評論家)

1981年生まれ。航空軍事記者、写真家。航空専門誌などにて活躍中であると同時に世界の航空事情を取材し、自身のウェブサイト「MASDF」(http://www.masdf.com/)でその成果を発表している。著書に『JASDF F-2』など10冊以上。

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