首都圏高速新料金、早くも出た効果 しかし夏に待つ大きな「懸念」

首都高の渋滞緩和、さらに進む可能性も

 現在、圏央道で恒常的な渋滞が現れているのは、海老名JCT圏央道内回りから東名方面のみです。この区間は、昨年10月に圏央道と東北道が接続されたのち、渋滞量が2倍に増加しています。

Large 160529 highway 03
恒常的な渋滞ポイントになっている、海老名JCT圏央道内回りから東名方面(2015年3月、清水草一撮影)。

 新料金導入後はどうかというと、例年4月と5月は交通量が少ないため、まだ渋滞の増加を感じることはありませんが、7月中旬あたりから、渋滞悪化が体感されるようになると予想されます。

 この渋滞は、昨年10月に改善された東名から圏央道外回り側同様、JCT内のランプウェイを1車線から2車線にラインを引き直すだけで解決できます。国交省およびNEXCO中日本は、早急に実行すべきです。

 また、2016年度中に圏央道の境古河~つくば中央間が、2017年度中には外環道の千葉区間が開通する予定。首都高の外側で環状高速の整備が進むにつれ、新料金制度もさらに力を発揮して、首都高の渋滞緩和はぐっと進むでしょう。

【了】

Writer: 清水草一(首都高研究家)

1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高はなぜ渋滞するのか!?』などの著作で、首都高研究家/交通ジャーナリストとして活動中。

最新記事

コメント

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleのプライバシーポリシー利用規約が適用されます。

4件のコメント

  1. どう見てもランプウェイ狭いじゃんよ。大型トレーラー並走むりだろ。静荷重増えるし橋の寿命縮める原因だわな。

  2. 首都高の交通量って数値では分かるけど体感的に減った気がしないなぁ。
    特に5号池袋線。

  3. その政策で京葉道も値上げされ物流は花輪ICから一般道へ。もともと道路事情が最悪のR357とR14がさらに渋滞している。通りたくなくても他にちゃんとした道路がなくそこしか使えない船橋、市川の住民は大変だ。古くは成田空港建設であるが国の政策でいつも損をするのは千葉県だ。

  4. たしかに圏央道は混むようになった。自分が使う区間では外回り、鶴ヶ島JCTから関越道に移るクルマで本線も渋滞。幸い自分は逆方向に走るからスイスイだけど。