F-35A、ついに実戦配備 しかし機関砲、SWなし 空自導入に問題は

航空自衛隊も導入予定の新型ステルス戦闘機F-35A「ライトニングII」について、アメリカ空軍が実戦配備を発表。ただ、「サイドワインダー」空対空ミサイルや機関砲を撃てず、能力が対地攻撃に偏っているため、空自への導入について懸念する声もあるようです。不審機に対するスクランブルなど、空自の任務にF-35Aは適しているのでしょうか。

遠くないうちに対イスラム国などで初陣か

 2016年8月2日(火)、アメリカ空軍は開発中であったステルス戦闘機、ロッキード・マーチンF-35A「ライトニングII」について、「初期作戦能力(IOC)」の獲得を宣言。ヒル空軍基地(ユタ州)に駐留する第34戦闘飛行隊において、最初の実戦配備を完了したことを明らかにしました。

「初期作戦能力の獲得」とは、「実用戦闘機」として実戦への投入が可能な最低限の能力を有したことを意味します。F-35Aは恐らくそう遠くないうちに、ISIS(イスラム国)に対する攻撃などにおいて初陣することになるでしょう。

 F-35にはいくつかのタイプがあり、そのうち初めて、アメリカ海兵隊向けの短距離離陸・垂直着陸型F-35Bが昨年、2015年7月に初期作戦能力を獲得。今回のF-35Aは、それに次ぐ実用化になります。F-35Aは、アメリカ空軍向けの通常離着陸型タイプです。

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2014年の航空観閲式で展示された、日の丸を掲げるF-35Aのモックアップ(2014年、関 賢太郎撮影)。

 このF-35Aについて、アメリカ空軍は1763機の生産を計画。航空自衛隊も42機を導入し、今年9月にも日本向け初号機が引き渡される予定になっています。

 ただ実はこのF-35A、初期作戦能力の獲得が宣言されましたが、AIM-9X「サイドワインダー」短射程空対空ミサイルや、機関砲を射撃する機能を持ちません。つまり、目視距離内で航空機同士が交戦するのに必要な兵装がないのです。

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コメント

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6件のコメント

  1. 航空自衛隊が導入するF35Aは制空戦闘機型です。25ミリ機関砲を装備していますし,サイドワインダーも装備可能です。何をどう間違ったら「対地攻撃型」と混同できるのでしょうか?

    • えっ ・・・ そのような間違った理解をしない様に、と読者にクギを刺す目的で描かれた記事ですよね、これ

    • えー 一応F-35Aはサイドワインダーも25mm機関砲も装備できます
      ですが現在のソフトウェア ブロック3iではサイドワインダーと25mm機関砲の統合は出来てません ですから記事はきわめて乱暴で誤解を招く表現が多いのですが大枠では正しい 
      サイドワインダーと25mm機関砲のシステム統合は次のブロック3Fで実現します 完成は2018年といわれています システムアップデートなので完成さえすれば空自機にもすぐに統合されますよ

    • asamasanroku-railさん

      記事タイトルとか、「現時点のF35Aは...」と書かないところとか、途中までだけ読まれたら、誤解されても仕方ない。
      「煽れば読んでもらえる」と考えてるライターさん達なのだから、仕方ない。
      そういう記事をちょくちょく載せるのりものニュースなのだから、仕方ない。

  2. ちょっとググればすぐわかる程度の事実確認もせずに
    間違った情報をでかでかと書いて
    よく軍事評論家を名乗れるな

  3. タイトルが・・・
    【F-35A、ついに実戦配備 しかし機関砲、SWなし 空自導入に問題は】
    これは嘘八百ねつ造でしょ、「~なし」ってさ。
    言い訳すら出来ないよね。