大きな意味がある「待たされる時間」 鉄道事故発生、そのとき

事故発生時、乗客にできる「ベスト」とは

 運転士や車掌は、運輸司令などと連携し、周囲の列車がストップしていることや、送電が停止されていることなどを確認していきます。乗客の避難誘導や負傷者の搬送は、これらの危険がクリアになって初めて始まるわけです。

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けがのなかった乗客が避難したあと、横須賀市消防局の高度救助隊らにより負傷者が搬送された(2016年10月4日、太田幸宏撮影)。

 事故発生から避難開始までの所要時間はおよそ30分。避難完了までは、さらに20分を要しました。ただし、これはあくまで事前に計画された訓練。現実の事故では、さらに時間を要する可能性もあります。

 しかしこうした時間は、「安全」のため必要なもの。そうしたなか乗客にできる最上のことは、安全確保の妨げになるような勝手な行動は控え、乗務員や駅係員の指示に落ち着いて従うことかもしれません。

【了】

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コメント

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5件のコメント

  1. 鉄道を愛するものであれば、勝手な行動は復旧を遅らせることを理解し、激昂して係員を吊し上げたり、勝手に車外に出る事無く、鉄道事業者を信じて待ちたい。ましてや、こういう非常時の対応のまずさや小さなミスを映像でネットに上げ、鬼の首でも取った様に罵るのは、現に慎みたいところです。

  2. 過去の教訓により現状のような対応をしているのですが…
    桜木町事故と三河島事故の教訓の両面からの対応なんですがね。

  3. 前提は、しっかり現状を乗客に速やかに開示し逐次状況を知らせる事でしょう。
    出来れば、指令との更新内容を車内にライブ中継すべきですね。
    指令との通信にかまけて乗客への案内が疎かになれば不満爆発でしょう。

  4. そうですね。最近は昔よりはちょっとだけ改善されたようですが、現場でも、他の駅で待たされているお客にも逐次情報を出していただきたい。それも同じことを延々と連呼するのではなく、事細かく丁寧に。
    現場は大変なんでしょうが、そういう訓練もしていただきたいものです。

  5. 事故やトラブル発生時に客が求めているのは、
    「今、何をしている」のではなく、
    「復旧までにどのぐらい、時間がかかるのか」「目的地にいつ着くのか」などの時間に関する情報。

    時間は有限で取り戻すことはできません。
    駅や電車内で時間をムダに使わせないためにも、
    しっかりと時間に関する情報を提供して欲しい。

    時間に関する情報を提供してもらえれば、
    あとは客が判断して行動できるし、
    ムダに時間を使うことはなくなる。