横断歩道「斜め」にしたら事故減少か 横断中の歩行者が見つけやすくなる納得の理屈

歩行者も気づかないほど しかし事故は半減

――実際、どのような効果があるのでしょうか?

 既存の横断歩道から改修した26か所の交差点について、設置前後1年間の事故件数を調査したところ、設置前の合計17件が、8件に減少しました。ただし、対象交差点のほとんどで道路標示の補修や信号機のLED化なども行われており、それらも交通事故が減少した要因と考えられます。

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愛知県東郷町の音貝小学校西交差点。2014年に鋭角横断歩道が初めて導入された場所(画像:愛知県警)。

――デメリットはあるのでしょうか?

 歩行者の横断距離がやや延び、横断歩道上の滞在時間が長くなることや、通常の歩行者動線からずれるため、横断歩道以外の場所での乱横断が懸念される、といった意見も導入に際して聞かれました。しかしながら、歩行者も違いに気づかないケースが多いくらいの角度ですので、実際にそのようなことはないと考えています。

※ ※ ※

 この鋭角横断歩道の整備は、愛知県警独自の取り組みだといいます。通常の横断歩道と比べて施工費はほぼ変わらないとのことですが、整備効果が高いと判断され、かつ道路管理者から改良への協力が得られる交差点でおもに整備しているそうです。

【了】

【図解】「斜めの横断歩道」が歩行者を見つけやすい理由

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コメント

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1件のコメント

  1. 萩野先生ではなく荻野先生です。人の名前は間違えてはいけません。特にこの記事はヤフーニュースに転載されて相当たくさんの方が見るわけだから,なおさらです。