首都圏防衛の要は「埼玉」 県内の超重要機関5選 国防や大災害時 拠点になる「埼玉」

第2次世界大戦後、関東地方のほぼ中央に位置する埼玉県には、東京都に隣接しまとまった土地が確保できたことから、各種官公庁の施設が置かれました。そのなかには、首都圏を守るための重要な機関がいくつもあります。

首都圏を飛ぶ自衛隊機、民間機とも埼玉で管制

 東京に隣接し、全国第5位の人口を擁する埼玉県は、国際港や国際空港こそないものの、県内に首都圏はもとより、それ以上の広範にわたる地域の安全を守る機関が多数設置されています。そのなかから5か所を見ていきます。

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東京と埼玉の都県境に立つカントリーサイン(柘植優介撮影)。

中部航空方面隊司令部(狭山市、入間市)

 航空自衛隊は日本の空を、大きく4つのエリアにわけ、それに合わせて部隊を配置しています。そのなかで首都圏を含む本州中央部と四国の一部を担当するのが、中部航空方面隊です。

 この部隊は狭山市と入間市にまたがる入間基地に司令部を置きますが、その担当エリアのなかには北は仙台市から西は神戸市までが入り、域内には日本人の約75%が居住しています。隷下にあるスクランブル任務などに就く戦闘機部隊は百里基地(茨城県)と小松基地(石川県)に置かれ、日本海上空や首都圏沿岸の太平洋上空を含めて警戒監視についています。

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首都圏の防空を担う中部航空方面隊司令部が置かれる航空自衛隊入間基地(柘植優介撮影)。

東京航空交通管制部(所沢市)

 首都圏を飛行する民間機の管制業務を一元的に担うのが、所沢市にある東京航空交通管制部です。担当空域は東北南部から中国地方東部までの本州中央部で、成田空港や羽田空港に離着陸する航空機はほぼ管制しています。

 軍用機を除いた日本の航空管制は、2020年現在、札幌、東京、神戸、福岡の4か所で空域を分担していますが、2025年をめどに東京、神戸、福岡の3か所に再編される計画です。また、低高度空域(上空10km未満)は東京と神戸の2か所で、高々度空域(上空10km以上)は福岡で一括管制することになる予定です。

 そうなると、東京航空交通管制部の担当エリアはさらに広がり、北海道から本州中央までとなります。

【写真】首都圏を行き来する民間機の安全を守る中枢

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