豪雨被害のくま川鉄道を応援 沿線の「幸福駅行き」きっぷ 乗車券印刷会社が代行販売

売上金は経費を除き、くま川鉄道へ寄付するそうです。

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くま川鉄道では線路の被害だけでなく、保有車両もすべて水没した。同社フェイスブックより(画像:くま川鉄道)。

 2020年7月上旬に九州を襲った豪雨災害により、熊本県南部の球磨川沿いを走る、くま川鉄道(人吉温泉~湯前)は、球磨川第四橋梁(きょうりょう)が流出するなどの大きな被害を受け、運行再開のめどが立たない状況です。

 こうしたなか、乗車券類の印刷を手掛ける関東交通印刷(千葉県銚子市)が、同社を応援するための「記念きっぷ」を販売しています。概要は次の通りです。

・商品名:くま川鉄道 復興祈願切符
・券種内容:くま川鉄道全14駅の入場券(B型硬券)、新鶴羽駅からおかどめ幸福駅ゆき乗車券(D型カラー硬券)
・付属品:専用台紙とポストカード1枚
・販売額:3000円

 おかどめ幸福駅(熊本県あさぎり町)は、近くの岡留熊野座神社が「幸福神社」と呼ばれることにちなむ駅名です。かつて北海道帯広市にある旧国鉄広尾線 幸福駅行きのきっぷが一大ブームになり、廃線となったいまもグッズとしてのきっぷ(関東交通印刷が製造)が販売されていますが、これにならい、くま川鉄道のおかどめ幸福駅行きのきっぷを買い求める人もいるとか。この「おかどめ幸福行ききっぷ」を中心としたパッケージ商品です。

 通常ならば乗車券類は鉄道会社が販売するものですが、今回は関東交通印刷がくま川鉄道を応援するため、同社からライセンスを受けて企画から製造、発売までを手掛けているそうです。売上は販売経費を除き、くま川鉄道へ寄付するとのこと。なお、乗車券類にはすべて、水害のあった「20年7月4日」(20年は2020年の略)と過去の日付が刻印されており、乗車券としては無効で、あくまでグッズだといいます。

「くま川鉄道 復興祈願切符」は、JR東日本のオンラインモール「JREモール」で予約販売しており、7月末頃からの発送を予定しているとのこと。なお今後、販売経路も増える見込だそうです。

 なお、くま川鉄道では7月20日(月)から、平日朝夕のみ、人吉温泉~湯前間でバス代行輸送を開始しています。

【了】

【画像】「幸福行ききっぷ」も くま川鉄道 復興祈願切符の内容

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