中国、北朝鮮への対応重視=新領域で能力強化―防衛省

 防衛省の2021年度予算概算要求は8年連続の増額要求となった。軍拡を続ける中国や、核・ミサイル開発を進める北朝鮮への対応を重視。宇宙、サイバー、電磁波など新領域でも、自衛隊の能力強化を図る姿勢を明確にした。

 日本を取り巻く安全保障環境は厳しさを増している。20年版防衛白書では、中国が「軍事力の質・量を急速に強化」していると指摘。北朝鮮も核・ミサイル攻撃の「複雑化・多様化」を目指しているという。

 概算要求はこうした状況を踏まえ、極超音速兵器を探知・追尾する「小型人工衛星網(コンステレーション)」の研究費や、敵基地攻撃にも転用可能な長射程の「スタンド・オフ・ミサイル」の取得費を計上。同省幹部は「中朝の脅威に対応する必要がある」と警鐘を鳴らす。

 新たな脅威への対応も一段と進める。宇宙、サイバー領域では、関連予算を前年度より200億円と100億円、それぞれ増額。電子戦部隊の新編など、電磁波領域でも体制強化を打ち出した。

 一方、導入を撤回した陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」に代わるミサイル防衛装備は金額を明示しなかった。同省はミサイル迎撃に特化した護衛艦の新造を軸に検討を進めているが、設計や建造などにかかる費用の総額が不透明なためだ。

 最新鋭ステルス戦闘機F35など高額装備の購入により、米政府からの有償軍事援助(FMS)調達は3286億円と高止まり。概算要求を押し上げる要因の一つとなっている。

【了】

最新記事

道路交通情報(外部サイト)

  • 「最新の交通情報はありません」

コメント