コロナで返済難に=宿泊・飲食など4業種―野村総研試算

 新型コロナウイルス感染拡大による行動制約が2021~22年まで続くと、宿泊、飲食など4業種の中小企業の多くで借入金の返済が困難な状態になる。野村総合研究所未来創発センターがこのような試算をまとめたことが10日、分かった。近く発表する。4業種の経営破綻や停滞は、広範な消費低迷を招く恐れがあり、政策対応の重要性を指摘している。

 4業種は宿泊と飲食のほか、映画館・カラオケなどの「娯楽」と理容・美容などの「生活サービス」で、中小事業者は約100万社に上る。試算によると、個人間の接触機会を大幅に減らすことによる経済の縮小が21年秋まで続けば、宿泊と飲食、娯楽の3業種全体で債務返済までに20年超かかる。22年春まで長引くと生活サービス業でも同様の状態に陥る。

 返済に20年超かかる事業者は、銀行の債務者区分で「破綻懸念先」になり得る。4業種の企業は政府主導の融資で資金繰りをつなぐが利益が出ず、突然破綻する恐れが高まっている。

 危機は他の業種や大企業にも広がりかねない。同センターの梅屋真一郎制度戦略研究室長は「政府は経済活動の下支えと再編促進に同時に取り組む必要がある」と指摘。公的支援などで企業の資本・債務を調整する一方、雇用を守りながら変革を促す政策が重要だと強調した。 

 同センターは官民の事業再生専門家に試算の内容を説明した。政府はこうした分析も参考に新たな再生・再編支援の枠組みを検討する。

【了】

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