日本郵政傘下の豪物流トール、電子商取引に積極投資へ

 【シドニー時事】日本郵政傘下のオーストラリア物流大手トール・ホールディングスのトーマス・クヌーセン社長は、電子商取引に関する配送サービスと物流施設に投資する方針を示した。インターネット通販の利用が急増する中、競合するDHLエクスプレスや豪郵政公社(オーストラリア・ポスト)に対抗する狙いがある。経済紙オーストラリアン・フィナンシャル・レビューが12日報じた。

 1月に社長に就任したクヌーセン氏は14日、同紙主催の全国インフラサミットで講演する。同氏は、今よりも多くの商品を早く配達したいと表明。「電子商取引がエクスプレス事業内だけでなく世界規模の物流事業の中でも、強く推進する分野の一つであることは明らかだ」と述べた。

 宅配などを手掛けるエクスプレス事業は苦戦し、トールが2020年3月通期決算で計上した6億8530万豪ドルの純損失の元凶となった。日本郵政は15年に65億豪ドルで買収したトールについて、会社全体か一部事業の売却を検討している。

 トールは以前の経営陣の下で、内部対立が起きていた。企業統治の管理も甘く、不正行為の疑惑が指摘されている。こうしたことで、日本郵政による反転攻勢の試みが妨げられた。

 クヌーセン氏は、これまで電子商取引への投資が少なかったとして、DHLエクスプレスの後塵(こうじん)を拝していると認めた。だが、トールが企業間(BtoB)で提供しているサービスを、企業対消費者(BtoC)に活用できる可能性があると説明。「ここでは、既存の市場参加者の一部から市場を奪うような成長機会があると信じている」と強調した。

【了】

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