月面「探査」から「開発」へ=米主導、8カ国が協定締結

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ギリシャ西部イオアニナから見た月=4月8日(EPA時事)

 【ワシントン時事】日米欧などの8カ国が13日、月面活動での国際的な取り決め「アルテミス協定」に署名した。2024年を目標に人類の月面再訪を目指す米航空宇宙局(NASA)が主導。月面での活動が従来の「探査」だけでなく「開発」に広がることを見越した、法的な枠組みづくりの第一歩と言える。

 協定は宇宙の平和利用のほか、月面などに建設する施設の相互利用、科学的データの共有、緊急時の相互支援などを規定。だが、それ以上に多くの分量を「宇宙資源」の扱いと「対立回避」の方策に割いている。

 具体的には月を含む地球外天体での活動に際し、主体ごとに「安全地帯」を設定。他の活動主体に害を与える行為を禁じると共に、対立が生じた場合の解決プロセスを定めている。NASAのブライデンスタイン長官は、声明で「協定は原則として、相互理解を深め誤解を減らすことで、宇宙における対立回避に役立つものになる」と説明した。

 NASAは協定の後ろ盾となる「アルテミス計画」で、月周回軌道を飛ぶ宇宙ステーション「ゲートウェー」を中継点に、月面に人類が長期滞在できる基地建設を目指している。協定は、そうした「事業」に伴う資源や権益をめぐる争いを想定し、その回避や解決の枠組みを定めたものだ。

 だが、国際宇宙ステーション(ISS)運営で米国と協力するロシアは協定に署名しておらず、ゲートウェー構想にも「米国中心になり過ぎている」(ロシア国営宇宙企業ロスコスモスのロゴジン社長)として協力に後ろ向き。独自に月探査を進める中国も署名国に加わっておらず、現状のまま月面開発が本格化した場合、協定がどの程度の実効性を持つか、不透明さも残っている。

【了】

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