氾濫防止へポンプ場改善=車用の小型エンジン活用―国交省

 国土交通省は、川に流れ込めない雨水が住宅地や田畑にたまって氾濫が起きるのを防ぐため、水をくみ上げて河川に排水するポンプ場の改善に取り組む。動力として通常用いる大容量の船用エンジンが故障すると機能が大きく低下するリスクがある。そこで、船用に代わって一般的な自動車用エンジンを活用。1台当たりの性能は劣るが、故障時に取り換えやすいよう量産品を多数配置して十分な機能を確保するほか、維持管理費も抑える狙いだ。

 国交省によると、全国のポンプ施設のうち高度経済成長期以降に設置され40年以上が経過したものは全体の約2~3割。10年後には4~5割まで増え、更新コストがかさむと懸念される。また、近年はポンプ場がフル稼働しても処理が追い付かないレベルの豪雨により、街などが浸水する「内水氾濫」も発生。ポンプ場自体が水没し、機能停止するケースもある。

 ポンプを動かすエンジンは通常、容量の大きな船用エンジンを改造して使用する。しかし、故障すると施設能力が大きく落ちるほか、補修や修繕も専門的なノウハウが必要だ。このため、一般に流通している車用のエンジンを多数配置する手法に方針転換。予備機と交換しやすく、復旧や維持管理が簡単といったメリットを生かす。

 他にも、配管素材の軽量化や建物の構造の簡素化などにより、施設更新時の費用を10分の1~数分の1程度に抑えることを目指す。国交省は近くポンプやエンジンのメーカー関係者らが参加する研究会を設け、2021年度に実証実験に着手。22年度にも具体的な技術基準を決定する方針だ。

【了】

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