EU、対米報復関税を発動=4200億円相当対象―航空機紛争

 【ブリュッセル時事】欧州連合(EU)は9日、米航空機大手ボーイングへの米国の補助金に対抗する措置として、年約40億ドル(約4200億円)相当の米国製品に報復関税を課すと発表した。発動は10日付。長年に及ぶ米欧の航空機大手への補助金をめぐる紛争は、双方が高関税を掛け合う形に発展した。

 世界貿易機関(WTO)が10月に報復関税を承認したことを踏まえた。EUは交渉による問題解決を目指したが、トランプ米政権との溝は埋まらず、来年1月に発足する見通しとなったバイデン新政権下で貿易摩擦の緩和に望みを懸ける。

 航空機紛争でWTOは、米欧双方の補助金を不当だと最終判断。米国は昨年秋、欧州航空機大手エアバスへの補助金に関し、年最大約75億ドル相当のEU製品への報復関税を承認され、既に発動している。 

 欧州委員会のドムブロフスキス上級副委員長(通商担当)は9日の記者会見で「米国が関税を撤廃するなら、いつでも撤廃する用意がある」と「痛み分け」による決着を訴えた。欧州委はバイデン氏の政権移行チームとも非公式に接触。意見を交わしているという。

 EUは3日投票の米大統領選への干渉を避けるため対応を留保していたが、9日の貿易相会議で発動を確認した。航空機に15%、果物やケチャップ、蒸留酒、たばこ、かばん、トラクターなど他の幅広い品目には25%の関税を上乗せする。

 ライトハイザー米通商代表部(USTR)代表はこれに対し、声明で「米国は失望している」と表明。問題の補助金は4月に廃止済みだとしてEUを非難した。

【了】

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