米国防総省、相次ぐ高官辞任=政権交代まで「危険な70日」

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米国防総省=2018年10月、ワシントン郊外(AFP時事)

 【ワシントン時事】米国防総省は10日、アンダーソン国防次官代行(政策担当)ら高官3人が辞任したと発表した。米メディアによると、トランプ大統領周辺から辞任圧力があったという。高官辞任が相次ぐ異例の事態に「これが始まりにすぎないのであれば、新政権発足までの70日間は危険な期間になる」(下院議員)と懸念する声が上がっている。

 辞表を提出したのはアンダーソン氏のほか、カーナン国防次官(情報担当)とスチュワート首席補佐官。いずれも即日辞任し、トランプ政権の政治方針に忠実な人物が後任に任命された。 

 報道によると、アンダーソン氏は辞表の末尾で「われわれの長期的成功は、全公務員が支持し擁護すると宣誓した合衆国憲法を忠実に守ることに懸かっている」と強調。大統領選結果の受け入れを拒否するトランプ氏らを暗に批判した。

 トランプ氏に任命され、9日付で就任したミラー国防長官代行は、アンダーソン氏の後任にタタ副次官(政策担当)を充てた。元陸軍准将のタタ氏はかつて、オバマ前大統領を「テロリストのリーダー」と呼んだり、イスラム教を「最も抑圧的かつ暴力的な宗教」と批判したりした人物。このため、トランプ氏から国防次官に指名されたが、上院で承認されなかった経緯がある。

 国防総省上層部の混乱が、中国やロシアなど国際秩序の現状変更を目指す国に付け入る隙を与える可能性は否定できない。トランプ氏が自身に忠実な人材を送り込むことで、同省と米軍が堅持してきた「政治への非関与」が脅かされるとの指摘もある。

 民主党のスミス下院軍事委員長は声明で「政権移行期間における国防総省高官の相次ぐ交代がいかに危険かを強調し過ぎることは難しい」と指摘。「大統領が(部下の)忠誠心に異常に固執することは米政府の大幅な機能低下を招き、国家の安全を損ねている」と警告した。

【了】

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