一般人が「地球バックに宇宙で自撮り」できる第一歩? アバター使い「宇宙旅行」

ANAグループの「アバターイン」、JAXAなどが、都内から宇宙ステーション内のロボットを一般人が操作することで「仮想宇宙旅行」できるイベントを実施しています。その報道公開では、アバターインCEOから将来のビジョンが明かされました。

世界初の取り組み

 ANA(全日空)グループの「avatarin(アバターイン)」、JAXA(国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構)などが2020年11月21日(土)と22日(日)の2日間、虎ノ門ヒルズ(東京都港区)で、国際宇宙ステーション「きぼう」に設置された遠隔操作ロボット「スペースアバター(space avatar)」を一般人が体験できるイベント「spece avatar 宇宙を身近に楽しもう」を実施します。

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アバターインやJAXAなどが手掛ける「spece avatar 宇宙を身近に楽しもう」の様子(2020年11月20日、乗りものニュース編集部撮影)。

 地上400km上空を秒速8kmで周回する「きぼう」のなかに設置された「スペースアバター」を会場から来場者が直接動かし、船内から宇宙や地球を眺めることが可能で、これは世界初の取り組みとのこと。一般公開前日の11月20日(金)に実施された報道公開では、ANAホールディングスの芝田浩二取締役常務執行役員も登壇し、以下のようにコメントしています。

「この『アバター』の取り組みは、距離が障壁となっている人の移動を変える、いわば『どこでもドア』です。この大きな柱となるのは、人がなかなか行けない宇宙だと考えています」(ANAホールディングス 芝田浩二取締役常務執行役員)

 アバターインは2020年4月にANAグループ内で初のスタートアップ企業として立ち上がりました。「私どもはアバターロボットを飛行機のような移動手段として考えています。将来的に船外に『スペースアバター』をもっていき、一般の方でも地球をバックに自撮りしたり、月面に自分の名前を書いたりできればいいと考えています」(アバターイン 深堀 昂CEO)

 このほか会場では、アバターインが手掛けるロボット「newme」を用いた筑波宇宙センターの遠隔見学ツアー、凸版印刷(東京都千代田区)が手掛けるウェアラブルデバイス「IoAネック」を用いた種子島宇宙センターの遠隔見学ツアーなども実施されています。なお報道公開では、宇宙飛行士の野口聡一さんも画面越しに宇宙から出演しています。

【了】

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コメント

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1件のコメント

  1. 板子一枚(実際はもっと厳重でしょうが)向こうは真空地獄という環境で、ISSの宇宙飛行士たちは人間にしかなし得ない実験をしているわけですが、一般人もわざわざ宇宙空間に向かわなくても行った気になれるというのは画期的なことです。