一時10カ月ぶり円高=企業業績、景気に懸念―外為市場

 為替の円高・ドル安が進んでいる。6日の東京外国為替市場の円相場は一時1ドル=102円60銭近辺に上昇。約10カ月ぶりの高値水準を付け、一段の円高も「射程圏内」(市場関係者)という。新型コロナウイルス感染拡大を背景に円高傾向は続くとの見方が多く、自動車など輸出企業の業績や景気への影響が懸念され始めている。

 円相場は昨年秋ごろ、105円台で推移していたが徐々に水準を切り上げ、年明け以降は102円台が定着しつつある。コロナ流行を受けた米連邦準備制度理事会(FRB)の超低金利政策の長期化などでドルが下落する一方、円が値上がりしているとされる。

 円高は当面続くとみられ、今年前半に100円突破を見込む金融関係者も少なくない。

 産業界では、トヨタ自動車、ホンダ、日立製作所などが2021年3月期の想定為替レートを1ドル=106円前後に設定。トヨタの場合、円の対ドル相場が計画より1円上昇すると年400億円の営業減益要因となる。予想を上回る円高に、企業からは「このまま円高が進めば業績に打撃」(自動車大手)、「コロナの影響もあり(事業環境は)厳しい」(電機大手)と警戒感が広がる。

 ニッセイ基礎研究所の上野剛志上席エコノミストは、100円に向けて円が値上がりすると「株価下落と企業の景況感悪化で投資削減など後ろ向きな動きが出てくる」と指摘する。

【了】

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