曙ブレーキ、検査不正11万件=20年前から数値改ざん

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16日、製品検査の不正が発覚し、オンラインで謝罪記者会見する曙ブレーキ工業の宮地康弘社長(中央)ら

 曙ブレーキ工業は16日、自動車用ブレーキなど4製品の社内検査で不正があったと発表した。2001年1月から確認され、不正件数は約11万4000件に上る。法令には違反しておらず、製品の性能にも問題はないとしている。ただ、安全性に直結するブレーキで検査数値の改ざんなどが常態化していたことは、日本の主要産業である自動車業界のイメージ悪化につながりかねない。

 同社は完成車メーカー10社に不正な検査を行った製品を納入していた。宮地康弘社長はオンラインで記者会見し「決してあってはならないこと。再発防止に全力で取り組む」と陳謝した。 

 曙ブレーキ福島製造(福島県桑折町)など生産子会社4社が製造する自動車用ブレーキ部品などに関し、製品の強度検査の数値を実際より良く改ざんしたり、実施していない検査データを記載したりしていた。同じ従業員が長期間にわたって検査を担当し、不正を発見できなかったという。宮地氏は「チェックが機能していなかった」と述べた。

 社内調査の結果、不正があった約11万4000件のうち、約5000件は完成車メーカーとの間で合意している検査数値から外れたものだったという。曙ブレーキは再検査を実施し、部品の強度など安全性能に問題はないと説明している。納入先からは、リコール(回収・無償修理)にはならないと連絡を受けているという。

 不正は18年6月に把握、20年3月に特別調査委員会を設置していた。公表が遅れた理由について宮地氏は「安全性に問題が生じた事案は発生しておらず、全て終わった段階で公表する予定だった」と釈明した。

 曙ブレーキは19年1月、北米事業の業績悪化により私的整理の一種である事業再生ADR(裁判外紛争解決手続き)を申請。経営再建を進めている。

【了】

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