イラン、抜き打ち査察停止=欧米揺さぶり加速

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テヘランで、閣議に出席するイランのロウハニ大統領=3日にイラン大統領府が提供(AFP時事)

 【カイロ時事】イランは23日、国際原子力機関(IAEA)による核施設などへの抜き打ち査察を認める「追加議定書」の履行を停止した。IAEAとの合意で一定の監視活動は当面続く予定だが、今後はイランが申告していない核関連物質や核活動の検証作業が大幅に制限される見通しで、核開発の実態把握が難しくなる恐れがある。

 イランは保守強硬派主導の国会で昨年12月に制定された法律に従い、米国が21日までに制裁を解除しなければ、追加議定書で規定された抜き打ち査察の受け入れを停止すると警告していた。米国が制裁を解除するめどは立たず、核合意のさらなる逸脱により欧米諸国から譲歩を引き出そうと揺さぶりを強める構えだ。 

 追加議定書は、核兵器を持たない核拡散防止条約(NPT)締約国がIAEAと結ぶ「包括的保障措置協定」に追加する形で、より広範な査察をIAEAに認める。イランは核合意締結後の2016年から自主的に暫定履行した。履行停止により、査察能力は「約2~3割縮小する」(イランのアラグチ外務次官)という。

 IAEAのグロッシ事務局長は20、21の両日、イランを訪れ「最長3カ月の必要な査察と監視の継続」でイラン側と合意した。この合意に基づく検証活動の具体的手法は不明だが、イラン原子力庁によると、イランが3カ月間は施設の監視カメラ映像を収集・保存し、米国の制裁解除と引き換えにIAEAに引き渡すとされる。イランのガリババディ在ウィーン国際機関代表部大使は「核施設には必要な指示が出された」と語った。

 一方、地元メディアによると、イラン国会では22日、強硬派を中心にIAEAとの合意は「明白な法律違反だ」と不満が高まり、ロウハニ政権を糾弾する声が上がった。

【了】

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