中国海警法に懸念表明へ=「尖閣」けん制、文書明記調整―16日に日米2プラス2

 日米両国の外務・防衛担当閣僚による安全保障協議委員会(2プラス2)が16日、東京都内で開かれる。米国の対日防衛義務を定めた日米安全保障条約第5条が沖縄県・尖閣諸島にも適用されることを再確認し、中国海警局の武器使用を認めた「海警法」に対する懸念を共有する見通しだ。協議後に発表する文書にこうした内容を盛り込む方向で調整している。

 2プラス2開催は菅、バイデン両政権が発足して以降初めて。

 両政府はオーストラリア、インドを交えて初の4カ国首脳会談をテレビ会議形式で行い、成果として共同声明を13日に発表。「東・南シナ海でルールに基づく海洋秩序に対する挑戦に対応する」と表明し、新型コロナウイルスのワクチン供給などに関する三つの作業部会設置も打ち出した。

 4月には菅義偉首相とバイデン米大統領の初顔合わせを予定しており、2プラス2はこの一連の動きの中に位置付けられる。茂木敏充外相は12日の記者会見で「日米同盟の揺るぎない強固な結束を内外に示したい」と語った。

 尖閣への安保条約適用は、これまでも日米首脳会談や2プラス2などでたびたび確認されてきたが、前回2019年の2プラス2共同発表では、中国を名指ししてけん制することはなかった。

 ただ、バイデン政権は中国の台頭を「21世紀で最大の地政学的試練」(ブリンケン国務長官)とし、警戒を強める。4日に行われた日米外務・防衛当局の審議官級テレビ協議では双方から海警法への「深刻な懸念」が示され、首相も4カ国首脳会談で「中国による一方的な現状変更の試みに強く反対する」と明言した。

 尖閣周辺では海警局の船舶による日本漁船の追尾や領海侵入が日常化している。米国も偶発的衝突の引き金になることを懸念し、中国に活動停止を求めている。

 とはいえ、日本政府には不安材料もある。バイデン氏が副大統領を務めたオバマ政権は気候変動問題などでの協力を優先し、中国に融和的な姿勢を取った。バイデン政権発足後も、国防総省報道官が尖閣に関する日本の「主権」支持を表明した後、「誤りだった」と打ち消したことがあった。

 今回の2プラス2で、日本側は尖閣をめぐる厳しい情勢を改めて訴える方針。成果文書に中国を明記する形で日米双方の「懸念」を盛り込むなど、これまでよりも踏み込んだ内容を目指している。

【了】

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