米政権、のしかかる撤収期限=国防長官、アフガン初訪問

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21日、カブールを訪問したオースティン米国防長官(中央)(ロイター時事)

 【ワシントン、ニューデリー時事】オースティン米国防長官が21日、就任後初めてアフガニスタンを訪問した。トランプ前米政権と反政府勢力タリバンの和平合意は、5月1日をアフガン駐留米軍全面撤収の期限と規定した。ただ、性急な撤収は治安悪化を招く恐れがある。撤収か期限延期か。前政権の「遺産」が、1月に発足したばかりのバイデン政権に重くのしかかっている。

 「耳を傾け、学ぶために来た」。オースティン氏はアフガン訪問後、ツイッターにこう投稿。ガニ大統領との会談などから得た知見を政策見直しに役立てると語った。

 アフガン戦争終結を公約に掲げたトランプ前大統領は再選に向けた成果として、駐留米軍撤収を急いだ。現在は約2500人にまで縮小。対テロ作戦やアフガン軍の訓練を実施しつつ、米大使館の安全を守るには「不十分な規模だ」と専門家は警告する。

 バイデン大統領も同様に、アフガンからの米軍撤収を目標に掲げる。だが、拙速な撤収でアフガンが再び内戦状態に陥れば、来年の中間選挙やその後の大統領選に響きかねない。17日の米メディアとのインタビューでは、1カ月半後に迫る撤収期限について「可能かもしれないが、難しい」と漏らした。

 実際、タリバンはアフガン政府との和平交渉を優位に進めようと、攻撃を激化させている。政治評論家アティクッラー・アマルヒル氏は「最近はほぼ全ての州で戦闘が行われている。アフガン軍は米軍の支援を必要としており、撤収すべき時ではない」と指摘する。

 米国が一方的に撤収期限を延期すれば、タリバンの猛反発を招くのは必至。それを防ぐには、期限延長でタリバンを説得する必要がある。他方、5月で撤収するのであれば、装備品や兵員の移動にかかる時間も考慮しなければならず、いずれにしても決断までに残された時間は少ない。

【了】

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