三菱重が艦艇事業取得=三井E&Sと最終合意、官公庁船も

Large 20210329at80s p
記者会見する三菱重工業の泉沢清次社長(左)と三井E&Sホールディングスの岡良一社長=29日午後、東京都千代田区

 三菱重工業は29日、三井E&S造船(東京)から護衛艦などの防衛省向け艦艇事業を譲り受けることで最終合意したと発表した。昨年6月に基本合意していたもので、海上保安庁向け巡視船など官公庁船事業も取得する。10月の取引完了を目指す。取得額は数十億円程度とみられる。

 再編で、日本の護衛艦事業は、三菱重工とジャパンマリンユナイテッド(横浜市)の2社に集約される。潜水艦は既に三菱重工と川崎重工業の2社体制となっている。

 三菱重工の泉沢清次社長は29日午後、東京都内で記者会見し、「技術や人材を承継することで艦艇事業を強化し、日本の海洋安全保障に一層貢献していく」と語った。そろって会見した三井E&S造船の親会社、三井E&Sホールディングス(HD)の岡良一社長は「造船の技能・技術の伝承・発展を強化できる」と述べた。 

 事業譲渡後も、三井E&S創業の地である玉野艦船工場(岡山県玉野市)で艦艇の建造・修繕を続ける。工場の土地・建物は三井側が所有し、貸与する形を取る。工場従業員約700人のうち、約400人は三菱重工側へ転籍し、残りは三井E&SHDグループ内で移籍してもらう。

 三井E&SHDは、中国や韓国の造船メーカーとの価格競争が激しい商船分野では、千葉工場(千葉県市原市)での造船事業を2021年3月末に終了。工場を持たずに「エンジニアリング(設計・開発)主体」(岡氏)の事業モデルを目指す。三井E&S造船株式の49%を常石造船(広島県福山市)に10月をめどに譲渡し、商船建造では常石の海外工場を活用する方向だ。

【了】

最新記事

道路交通情報(外部サイト)

  • 「最新の交通情報はありません」

コメント