• 2022.02.11
• 稲葉義泰（軍事ライター）

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米軍特殊部隊がどこぞの国に潜入しテロリストと戦う、というのは、映画など創作物だけのお話ではありません。とはいえそうした軍事作戦を展開することは、どういう理屈で可能になっているのでしょうか。その根拠などを解説します。

ヘリコプター1機が戦線離脱も作戦は成功

　2022年2月3日（木）、アメリカのバイデン大統領が会見を開き、国際的なテロ組織である「ISIS」の指導者であるアブイブラヒム・ハシミ・クライシ容疑者の隠れ家をアメリカ軍特殊部隊が襲撃し、クライシ容疑者が自爆により死亡したと明らかにしました。

　同日行われたアメリカ国防総省カービー報道官の会見によると、現場はシリア北西部に位置する3階建ての建物で、これをヘリコプターに搭乗したアメリカ軍の特殊部隊が急襲し、屋内の民間人を退避させて突入したところ、残っていた家族らを巻き添えにクライシ容疑者が自爆したとのことです。

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　またカービー報道官によると、作戦に向かう途中、特殊部隊が乗っていたヘリコプターの内の1機が不具合を起こして着陸、作戦に使用できないと判断され、機体が爆破処分されたとのことです。SNS上には、その爆破されたとみられる機体の画像が投稿され、そこから、この機体はアメリカ陸軍の特殊部隊である第160特殊作戦航空連隊「ナイトストーカーズ」に所属するMH-60「ブラックホーク」特殊作戦用ヘリコプターであるとの見方が強まっています。