自衛隊車両どうしが戦う? 正式受領のウクライナvsなぜか手に入れたロシア 世界に渡る日本車
ロシア軍が日本の自衛隊車両を戦場で運用している様子がSNSに投稿されています。なぜ渡ったのか、真相は不明だといいます。他方ウクライナへは正式な手段を経て、自衛隊車両が提供されました。日本車が戦場で対峙することはあるのでしょうか。
防衛装備庁「似ているが確実な証拠がない」
在日ウクライナ大使館が2023年12月末、日本から送られた車両がウクライナに到着したとX(旧ツイッター)に投稿しました。画像には、輸送車に搭載された自衛隊の1/2tトラック(いわゆるミリタリーパジェロ)と資材運搬車が写っています。
防衛省はウクライナ政府からの要請で、自衛隊専用車両である1/2tトラック、高機動車、資材運搬車を合計100台規模で提供することとしており、2023年5月24日に防衛省で引き渡し式典を実施しました。井野防衛副大臣(当時)よりセルギー・コルスンスキー駐日ウクライナ特命全権大使に目録が贈呈され、駐在武官アンドリイ・ビレンキイ空軍大佐、吉田統合幕僚長、小林陸上幕僚副長が列席しています。
一方、ロシア軍にも日本の車両が渡っている可能性があります。2022年11月11日、ウクライナのテレグラムサイトに、ロシア軍の「V」マークがフロントガラスに描かれた高機動車と思しき車両の写真が紹介されました。ほかの投稿には3両の高機動車と見られる車列もあり、「ロシア・ブリヤート共和国から派遣された第11強襲旅団で、日本陸軍の『高機動車』が使われている」と説明されていました。
日本の中古車がロシアに輸出されているのは周知のことで、ウラジオストクなど極東地域では多くの日本車が走っています。軍で使われていても不思議はありませんが、自衛隊の車両となると話は別です。
2023年3月17日の衆院外務委員会では、ロシアへの自衛隊車両流出疑惑について質疑が行われました。防衛装備庁は「自衛隊で使われている高機動車に外観は似ているが確実な証拠がない」と答弁しています。
コメント