東海道線土砂災害 線路に集結する「軌陸車」

土砂災害で不通が続く東海道本線。その現場に「軌陸車」が集結しています。それはどんな車両で、なぜ集まっているのでしょうか。

道路も線路も走れることのメリットとは

 2014年10月6日(月)に台風18号の影響で発生した、東海道本線の由比~興津間(静岡市清水区)における土砂崩れ。その現場では線路上に張られている架線を外して、復旧作業が行われています。

東海道本線の線路上で待機する高所作業用の軌陸車。2014年10月9日撮影。

 運転再開にあたっては架線を戻す必要があるため、現場から少し離れた東海道本線の線路上に高所作業ができる軌陸車が複数待機しています。

 「軌陸車」とは一般的なトラックなどをベースに、金属製の車輪といった鉄道用の走行装置を装着。道路と線路の両方を走れるようにした車両のことで、線路の保守管理をする「保守用車」として多く使われています。

 保守用車には線路しか走れないものもありますが、こうした軌陸車タイプの保守用車は道路上を走行し、作業現場付近で待機。最終列車が通過したあとに踏切などから線路へ進入し、直ちに作業を開始できるのがメリットです。線路しか走れない保守用車では、最終列車が通過するまで線路を走れない、つまり最終列車が通過するまで基地を出発できないため、作業現場到着までに時間のロスがあります。

 ちなみにこうした軌陸車、状況や車両によって異なりますが、線路上を45km/h以上の速度で走ることができます。

【了】

Writer: 恵 知仁(鉄道ライター)

鉄道ライター、イラストレーター。「鉄道」や「旅」に関する執筆活動や絵本の制作を行っているほか、鉄道車両のデザインにも携わる。子供の頃からの旅鉄&撮り鉄で、日本国内の鉄道はJR・私鉄の全線に乗車済み。完乗駅はJRが稚内で、私鉄が間藤。メインは「鉄道」だが、基本的に「乗りもの」好き。

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