在来線版ドクターイエロー「ドクター東海」、診察能力を強化

ボルトの緩みを0.1mm単位で測定可能に

 鉄道のレールは、ボルトを使って枕木に固定されます。そのボルトの緩みを調べるのに、これまでの「ドクター東海」は線路をカメラで撮影する方法をとっており、検出できるボルトの緩みは1mmが限界でした。しかし今回の機能向上で、二次元レーザーと最新センサーで調べる方式に変更。0.1mmまで検出可能になります。

 また従来の方式では、緩み検出用のボルトキャップを約660万個も使っていましたが、新方式ではこれが不要になるため、メンテナンスコストも大幅に下がるといいます。

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測定したデータは自動で処理。わずかな変化も詳細に把握できる(画像提供:JR東海)

 カメラも強化されます。架線などの電力設備を監視する屋根上のカメラは、これまでの1台から3台増やして合計4台に。一度にさまざまな角度から、その状態を監視できるようになります。また運転台に搭載されている監視カメラは、画素数が従来の40万画素から200万画素にアップ。高画質になり、沿線の状況をより詳しく把握できます。

 さらに腕前の上がる“在来線のお医者さん”。2016年度初めに「ドクター東海II」が、2017年度初めに「ドクター東海I」がこの機能向上を実現し、再びその任務へ就く予定です。

【了】

Writer: 末吉史樹

小学校の校庭横をブルートレインが走り、上空をF4「ファントム」が飛ぶ環境で育つ。旅とグルメを愛し、各地の温泉やおいしい食べ物には目がない。

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