海軍型は岩国に配備見込み 「オスプレイ大国」になる日本

海軍型「オスプレイ」、どこが違うのか?

「オスプレイ」は現在、アメリカ海兵隊の輸送機型MV-22B、アメリカ空軍の特殊作戦型で自己防御装置などを充実させたCV-22Bが運用中であり、海軍の艦上輸送機型CMV-22Bは3つ目の派生型となります。

 CMV-22Bは洋上を航行する空母に対し輸送任務を行うため、ほかのタイプよりも燃料タンクが大きくされる予定です。そのため貨物室の空間を一部タンクに割くか、胴体側面にバルジ(張り出し)を設けるなどの改修が行われることになるでしょう。これによって航続距離は海兵隊の輸送機型MV-22Bの1593kmから、2130kmに拡張されます。

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戦闘攻撃機ながら、空中給油任務も行うF/A-18E/F「スーパーホーネット」(写真出典:アメリカ海軍)。

 また、「オスプレイ」を製造するベル・ボーイング社ではCMV-22Bについて、「空中給油ミッションに最適」という利点をアピールしています。アメリカ海軍は現在、艦上空中給油機を保有しておらず、F/A-18E/F「スーパーホーネット」戦闘攻撃機に「バディポッド」と呼ばれる空中給油装置付きの外装燃料タンクを搭載、艦載機に対して空中給油を提供しています。

 ただこれは、燃費の悪い戦闘機を空中給油機として使う形で、あまり効率の良い方法とはいえません。しかしCMV-22Bならばより適任であり、貴重な戦闘機を別の作戦に投入することができるようになります。現在のところ、海軍はCMV-22Bに対し空中給油能力の付加は要求していませんが、将来的に可能になるかもしれません。

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