里帰り零戦、鹿児島上空で初公開へ 観光名所を飛ぶ計画も

零戦で鹿児島の観光名所を巡る計画も

 今回の飛行企画はYCグループ代表取締役の小園洋平さん、居酒屋「霧島地鶏きばいやんせ」親方の谷口幸雄さんら鹿児島県出身者が、同県の活性化につながることを期待し発案。YCグループが実行するもので、鹿児島県民のみならず全国の航空機ファンらに、一般公開飛行展示開催のための協賛も呼び掛けています。

 4月に実施される一般公開飛行では同時に住宅密集地を除く鹿児島県の観光名所を巡る計画があり、その際は随伴機から空撮が行われる予定です。「零戦 プラスかごしま」のウェブサイトから協賛として1万円を出資した人には空撮DVDの進呈、DVDエンドロールへの氏名掲載を行うとのこと。

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随伴機から空撮された零戦(写真出典:零戦里帰りプロジェクト)。

 念願の一般公開飛行の実現について、ゼロエンタープライズ・ジャパンの大久保 仁さんは以下のように話します

「試験飛行は非公開になり鹿児島県民、市民の皆さんへお見せできず心残りでした。今回『零戦 プラスかごしま』として、鹿児島県民が主宰する鹿児島での飛行が実現すれば、零戦を受け入れていただいた県民の皆様にも恩返しできると考えています」(ゼロエンタープライズ・ジャパン、大久保 仁さん)

 零戦の動態保存および飛行には、多額の経費が必要となります。今後も継続して日本各地で零戦の飛行展示が行えるか否かは、零戦を受け入れる各地の支援者の理解と熱意次第になるでしょう。

■零戦 プラスかごしま

【了】

Writer: 関 賢太郎(航空軍事評論家)

1981年生まれ。航空軍事記者、写真家。航空専門誌などにて活躍中であると同時に世界の航空事情を取材し、自身のウェブサイト「MASDF」(http://www.masdf.com/)でその成果を発表している。著書に『JASDF F-2』など10冊以上。

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