奈良線の利便性向上へ 進む第2期複線化事業 JR西日本

利用者が増加しているものの、課題を抱えているJR奈良線。その対策が進められています。

単線区間が7割以上の奈良線

 JR西日本は2016年3月14日(月)、奈良線の第2期複線化事業に関する補正後の環境影響評価書を一般に公開しました。

 京都と奈良方面を結ぶ奈良線ではこれまで、線路を2本にして以外の場所でも列車がすれ違えるようにする「複線化」や、新駅の設置などを実施。そうした「輸送改善」によって「着実にご利用が増加」(JR西日本)してきたといいます。同社によると、奈良線の利用者数は1987年(昭和62年)のJR発足以降、およそ3倍に増加。通勤・通学客に加え、近年では訪日観光客の利用も増えているといいます。

 しかし、複線化が完了しているのは奈良線34.7kmのうち8.2km。まだ7割を超える区間が、線路が1本しかない単線です。このため列車Aが遅れると、すれ違う列車Bはそれを待って遅延。さらに列車Bが次にすれ違う列車Cも、遅延した列車Bを待って遅延といったように、遅れが全線へ波及しやすい状況になっています。

現在進められている「奈良線第2期複線化事業」では、赤線の区間が複線化される(画像出典:JR西日本)。

 そうした状況を解消するため、JR西日本は「奈良線第2期複線化事業」として、さらに延べ14kmを複線化する工事を進行中。区間はJR藤森~宇治間(9.9km)、新田~城陽間(2.1km)、山城多賀~玉水間(2.0km)です。これら3区間が複線化されると奈良線の単線区間は4割弱にまで減るほか、利用者の多い京都~城陽間は全区間が複線になります。事業の完了は2023年春の予定です。

 なお、今回の複線化事業に関する補正後の環境影響評価書については、JR西日本の京都工事所などで4月13日(水)まで縦覧できます。

【了】

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