女性を意識した珍しい観光列車「伊豆クレイル」徹底解説 料理の内容、試乗記も

「4車4様」の「伊豆クレイル」 山側から海を楽しむ工夫も

「伊豆クレイル」は4両編成で、その車内は「和モダン」をコンセプトに、それぞれの車両でそれぞれの楽しさを感じられるデザインになっています。

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山側の席からも海を楽しめるよう配慮されている「伊豆クレイル」1号車(2016年4月、恵 知仁撮影)。

 伊豆急下田駅側の先頭車、1号車の座席は、窓を向いて2人が横に並ぶものと、2人が向かい合わせになるものの2タイプ。窓向き席が海側で、向かい合わせ席が山側になりますが、山側の席は床が一段高くなっており、そちら側からも相模灘の風景を楽しめるよう工夫されています。

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沿線ゆかりの「味」や「物」、オリジナルアイテムが販売される「伊豆クレイル」2号車(2016年6月、恵 知仁撮影)。

 2号車は物販カウンターとラウンジです。オリジナルの「ニューサマーオレンジタルト」や「かまわぬの手ぬぐい」、伊豆の伝統調味料といった沿線エリアにちなんだフード、ドリンク、お土産などを購入することが可能です。

 また、ラウンジにはデジタルサイネージとショーケースが設置され、観光情報の発信、工芸品の展示などを実施。物販カウンターで購入した飲食物を楽しみながら、くつろぐことができるといいます。

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コンパートメントが並ぶ「伊豆クレイル」3号車。すべての部屋が海側を向いている(2016年4月、恵 知仁撮影)。

 3号車は、グループ旅行に向いたコンパートメント席(半個室)です。運行の際には通路側に「のれん」がかけられ、「気兼ねなく会話を楽しめるプライベート感を確保した」(JR東日本)とのこと。

 ちなみに、「のれん」は季節に応じて静岡県河津町の「河津桜」や神奈川県湯河原町の「みかんの木」、静岡県伊東市の「椿」など、伊豆13市町および沿線4市町の花・木をモチーフにしたものが掛けられます。

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一般的な特急列車に近い雰囲気の「伊豆クレイル」4号車(2016年4月、恵 知仁撮影)。

 4号車は、回転式の2人掛けリクライニングシートが並びますが、4人掛けのボックスシートも3か所用意され、1人からグループまで柔軟に使えるのが特徴です。

「伊豆クレイル」の1号車と3号車に乗車するには、JR東日本の駅にある「びゅうプラザ」や旅行会社などで、この列車を使った旅行商品を購入する必要があります。4号車は、一般的な特急列車へ乗るときと同じように、駅「みどりの窓口」などできっぷの購入が可能です。

 ちなみに、旅行商品として販売される3号車では、伊豆急下田行き列車に限り「ワイン飲み放題」のオプションも用意されています。また旅行商品の代金は、大人片道1万円程度からです。

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コメント

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3件のコメント

  1. 料理にしてもそうですが、車内の内装デザインは本当に女性が喜ぶ?ご中年からご年配にはいいかもしれませんね。リゾートらしい雰囲気を作って楽しませてあげるといいのですが。お金をかけない内外装そのままですね。

  2. 583系は583系そのものであることに価値があり、動態保存的に延命を繰り返すほうがよいとは想像するが、寝台可変座席を設置した583系のレプリカ編成(あくまでもジョイフル仕様)はどうなのだろう?

  3. 妻と上り列車の1号車山側に乗りました。
    車内はやはり華やいでましたし、内装も座席の豪華さもあり好評でした。
    車内販売の小田原冷凍みかんサワーが好評で1号車の半数近い方が買われてました。
    保険の意味なのか4号車に一般席がありましたが、予約の取れなさを考えるとレストラン仕様にして欲しいかな。それとも来年出てくるresort21のクルーズトレイン横浜発に食われる事を意識して一般席があるのか…
    ともあれコンセプト通りあちらこちらおしゃべりが盛り上がってました。