「親子で行く修学旅行」を体験、その特徴は 国の補助金活用、何が違う?

注目高まる「競技かるた」、圧巻の元クイーン

「親子で行く修学旅行」では、知っているけどよくは知らない“京都らしい「特別授業」”も受けられました。

 まず「競技かるた」です。藤原定家が『百人一首』を編さんしたとされる小倉山の麓、嵐山には「小倉百人一首殿堂 時雨殿」(京都市左京区)があり、「幕末コース」ではそこで「競技かるた」ができます。

「かるた」のルールは多くの人が知っていると思いますし、最近ではマンガ『ちはやふる』の影響でそれに興味を持っている人が増えているそうですが、「競技かるた」は札の並べ方やそれを取るときなど、ルールがかなり違うもの。そこでこの体験では、まず実演付きで「競技かるた」の解説が行われました。

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「競技かるた」の実演で、集中力を高め向かい合う荒川元クイーン(右)と加藤四段(2016年6月、恵 知仁撮影)。

 このとき対応してくれたのは、荒川裕理元クイーンと加藤楓美香四段。最初、優しく笑顔で札の並べ方などを教えてくれたのち、実演に入ったのですが、驚きました。ふたりの表情が変化。歌が読まれている最中、相手とまさに対峙(たいじ)するよう身を乗り出し、全身に集中力と気迫をみなぎらせる「静」の状態から、取る札が判明したときの非常に素早く、かつ札を「取る」のではなく、目的の札を含む複数の札をまとめて豪快に「払う」動作。この「静」から「動」へのギャップと迫力、緊張感。さすが「元クイーン」と「4段」だと、そのいきおいに圧倒です。

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取る札が判明し次第、瞬時に素早く、かつ豪快に札が払われる「競技かるた」。並べ方にも「勝負」のコツがある(2016年6月、恵 知仁撮影)。

「競技かるた」初体験の筆者には札がどこで払われるかよく分からず、また払う際は突如、非常に素早く行われるため、写真撮影は大変でした。しかしこうしたトップレベルの人たちによる“印象に残る実演”で、「競技かるた」への興味は嫌が応にも高まります。

 そしていよいよ、「競技かるた」の体験です。ルールが一般的な「かるた」とは違うため、まったくの素人には少し敷居が高いゲームだと思いますが、プレイしながらどうすればよいか教えてくれるため、変化する「きまり字」と必要な「戦略」など、「競技かるた」の楽しさが少し分かった気がします。親子でのよいコミュニケーションにもなるでしょうし、これをきっかけに『百人一首』へ関心を持ち、学問や教養に繋がるかもしれません。

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