維持困難な線区、今年秋口までに発表 値上げ、バス転換など沿線と協議へ JR北海道

JR北海道が2016年秋口までに、同社単独で維持が可能な線区と、維持が困難な線区を示すと発表しました。そのうえで沿線の自治体などと「持続可能な交通体系のあり方」について協議を開始したいとしています。

上下分離方式も検討

 JR北海道は2016年7月29日(金)、経営状況と北海道の人口減少の現状を踏まえ、それぞれの地域に適した「持続可能な交通体系のあり方」について、今年の秋口以降に沿線自治体などと協議を開始したいとする考えを発表しました。

 1987(昭和62)年にJR北海道が発足して以降、同社によると、北海道の鉄道は、札幌圏では人口が増加し利用が増える一方、札幌圏以外では人口の減少や道路網の整備などにより利用が減少。安全を維持する費用を確実に確保する前提で今後の収支を見通した場合、札幌圏を含む北海道全体で「鉄道の運行が困難となる状況」にあるといいます。

老朽化している車両運転設備の例(画像出典:JR北海道)。

 JR北海道は今年の秋口までに、同社単独で維持が可能な線区と維持が困難な線区を提示。困難な線区については、鉄道維持の新たな方策の策定やバス転換などの選択を含め、地元と協議したいといいます。維持可能な線区についても、事業のスリム化を図るほか、運賃を改定することで維持していきたいとしています。

 鉄道維持について協議をする際のポイントとしてJR北海道は、収入確保と経費節減に最大限の努力を行い、そのうえで、安全を維持する費用をどのように確保していくかを検討したいといいます。具体的な検討ポイントは次の4点です。

・設備の見直しやスリム化、利用の少ない廃止列車の見直しによる経費節減
・北海道全体または線区ごとの運賃値上げ
・沿線の人たちに、日常的に鉄道を利用してもらうための促進策
・運行会社と鉄道施設などを保有する会社とに分ける上下分離方式

 この検討を踏まえ、さらに、輸送サービスを鉄道として維持すべきかどうか、バスなどほかの輸送サービスの方が効率的で利便性が向上するかどうかを検討するということです。

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コメント

3件のコメント

  1. 3月始めに宗谷本線回った時、名寄~稚内までローカル列車に乗った。名寄~音威子府まで乗降ゼロ。以降稚内まで最高で3,4人しか居なかった。
    地元民には特急券100円対応等有るのも見聞きしたがここまで来ると悲壮感強かった。
    何とか残して欲しいが…。

  2. これだけ輸送量の少ない地域に新幹線を走らせようという暴挙、いや愚挙!
    まずここから抜本的是正をすべき。膨大な赤字をたれ流す新幹線になるのは目に見えている。

  3. 鉄道の得意分野は、大都市圏輸送と都市間輸送。広域で見た場合に大赤字の路線があるからといって、新幹線が不用などというのは、あまりにも的外れ。北海道新幹線は、人口希薄地帯のローカル輸送をになうものではなく、札幌と東北各都市、札幌と首都圏を結ぶもの。加えて、在来線とはまったく異なり速度で運転され、新たな需要を生み出すもの。事実、青函区間の実績は、開業後半年の1.8倍に増えている。盛岡以北も最高速度320km/h以上で運行すれば、札幌-首都圏もそれなりのシェアがとれる。さらにいえば、冬季や台風などの荒天時にも、安定して運行できるもの。飛行機が欠航しても、新千歳に人が溢れることなどなくなるのだ。これだけの理由からすれば、札幌までの延伸が15年も先などというのは、あまりにも遅すぎる。日本人、特に北海道の人が、新幹線の実力を理解しておらず、予算が不足しているためだ。北海道新幹線の札幌延伸は、選択と集中で、一日も早く実現しなければならない。