最短45秒間隔の離着陸、羽田空港どうさばく? 飛行機の着陸に見る管制官の連携プレー

眼鏡可、コンタクトでも可

 滑走路が決まったらいよいよ着陸です。当然、着陸許可は、前に着陸した飛行機が滑走路にいないかを確認してから出すわけですが、この確認は目視で行われるとか。

「視力については一定の条件がありますが、矯正視力も認められていますので、コンタクトレンズや眼鏡を使用している管制官もいます。また、夜間や悪天候時には、レーダー画面から得られる情報も併用して飛行機の現在地を確認しています」(坂口さん)

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国土交通省東京航空局 東京空港事務所 管制保安部の藤本智弘さんと坂口明子さん(2016年9月、青山陽市郎撮影)。

 飛行機が無事に着陸したあとも、タワー担当チームの仕事は続きます。前述のように、世界有数の離着陸数を誇る羽田空港では、次の飛行機がすぐあとに控えているため、着陸後はスムーズに滑走路から離れ、駐機場へ向かってもらう必要があります。そうした地上での誘導もまた、坂口さんたちタワー担当チームが受け持っています。

「航空管制官はパイロットに対し、分かりやすい指示を出しますが、羽田空港に不慣れな海外の航空会社のパイロットが操縦している場合には、右折や左折を細かく指示するなど、相手の状況に合わせた対応を心がけています」(坂口さん)

 このように、1機の飛行機が着陸するのにも、何人もの管制官が関わっています。彼らが綿密に連携することで、今日もたくさんの飛行機がスムーズに羽田空港に着陸し、私たちは安全な空の旅を楽しむことができています。

【了】

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