数減らす「スイッチバック式」バスターミナル 背景に「駅前広場」の変化

様変わりする「駅前広場」 スイッチバック踏襲の計画も一転、見直しへ

 現在の駅前広場は、タクシーや一般車の乗降場を併設したり、自治体主導のコミュニティバスも誕生したりと、求められる機能が多様化。バス事業者がバスターミナルのみを整備すればよかったころとは状況が変わっています。駅周辺用地を自治体が買収し、事業者と土地を出し合って新しい駅前広場をつくることで、国の補助も得られるようになりました。

「移転や改装時にもロータリー式に変更されることが一般的で、スイッチバック式のままというのはまれです。やはり、バックでの運転は危険性が高く、そのため誘導員を配置しているところもありますが、その確保も困難ですから、なるべく解消しようとするのは当然と思います。また、タクシーや一般車の乗降場を併設するならロータリー式のほうがよいので、どんどん減っていく傾向です」(加藤准教授)

Large 161108 swichback 03
名鉄の東岡崎駅北口バスターミナルは、前向きで入線し、バックして出発する形式。敷地内に斜めに乗り場を設け、手狭な用地を活用している(2011年12月、中島洋平撮影)。

 いま、バスを運行する事業者にとっても、スイッチバック式は課題が大きいようです。名鉄を代表する駅のひとつ、東岡崎駅(愛知県岡崎市)北口の再開発では、狭い用地を有効活用するため、現状のスイッチバック式を踏襲する計画でした。岡崎市都市整備部によれば、長年スイッチバック式であったこともあり「市民から大きな反対の声はなかった」そうですが、近年、バス事業者のほうから安全面を懸念する声が上がり、計画の見直しを検討しているそうです。

「新規に造られることはほとんどない」(加藤准教授)というスイッチバック式バスターミナル。バスがずらりと並ぶその光景は、貴重なものとなりつつあるのかもしれません。

【了】

最新記事

コメント

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleのプライバシーポリシー利用規約が適用されます。

5件のコメント

  1. 勉強にな っ た
    スイッチバックはほんとに貴重だから今のうちに撮影したり記録したりしますです

  2. たしかに、綱島のバスターミナルは場所が狭いうえに道幅も狭くて歩道もないから危険。
    よく歩行者や周囲の建物との接触事故が起こらないのが不思議なくらい。

  3. 地元では見慣れた光景、残ってほしいなぁ。

  4. 本文中にも記載がありますが、鉄道駅など建物に直結のスイッチバック式の方が利用者にとっては雨にも濡れにくく、何しろ徒歩移動が最短で済みますよね! 駅前ロータリー方式ではバス停には屋根が設けられていても駅舎などの建物までの道中は屋根なしも多く、ターミナル駅などでは地下街経由での上り下りが必要が多々で、特に高齢者・障害者には大変苦痛で不便でしかない。巨大ターミナルではスイッチバック式では収まりきれない路線数で対応出来なくも、中小駅・地方駅前のバスターミナルではスイッチバック式のメリットももっと考慮して、今後も継続採用して欲しいですね。

  5. 元ツアーバスの大規模の乗り場には、スイッチバック式で停める所もあります。
    例:WILLER梅田、東京鍜治橋、梅田モータープール...

    確か、バスタ新宿の一部の乗り場もスイッチバック式で、出発の際にバックが必要でしたね。