「定期定点クルーズ」に南西諸島のカリブ海化? 2017年、どうなる日本のクルーズ

いびつな国策、新たな問題を生み出す可能性も

 ただ現状では、懸念される点もあります。港湾局によれば、「(税関、出入国管理、検疫施設なども持つ)当該施設は、公的機能も有することが前提」であり、船社の独占的な使用については、留意する必要があるとの危惧も表明。海外船社との共同開発について、チェック項目が多いことも指摘しています。

 特に南西諸島の場合、アメリカ船社が開発主体になり、「カリブ海型」を標榜するのであれば、乗客の多くが中国人になる可能性もあります。

「インバウンドの充実」を旗印に、日本のクルーズ振興は日本国内市場形成よりも、中国人を中心とした海外からの乗客を主体に考えられてきました。一方で、RCIによる奄美大島のプランも「日本人乗客主体であれば受け入れられた」(旅行会社)可能性はあります。

 2017年は、そうしたいびつな振興策が新たな問題を生み出して行くことに直面する年なのかもしれません。

【了】

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