中も外も「黄金特急」まもなく登場 ニュータウン再生の起爆剤になるか?

ニュータウン再生へ、鉄道はどんな手を打てるのか?

 元々、泉北高速鉄道は大阪府などが出資する「大阪府都市開発」という第三セクター会社でしたが、2014年7月に民営化され、大手私鉄の南海電鉄グループに属する「泉北高速鉄道」になっています。

 泉北高速鉄道はこれまで、沿線への新たな人口流入につながるよう、南海線との乗り継ぎ割引を拡大する、通学定期券を約25%値下げする、和泉中央~難波間を最速29分で結ぶ全車指定席の通勤特急「泉北ライナー」を運転する、区間急行を増発するといった施策を行ってきました。

 そして2016年10月、南海電鉄と泉北ニュータウンが位置する堺市が協定を締結。泉北高速鉄道と南海電鉄にまたがって通学する堺市民に対し、1日あたり48円を補助する制度を2017年1月から開始しました。これら施策について泉北高速鉄道は、「南海電鉄グループの一員となったことを生かしたもの」といいます。

 また、堺市では「泉北ニュータウン再生指針」を定め、住宅家賃補助や子育て支援制度のほか、団地の2戸を1戸に結合する住宅リノベーション「ニコイチ」、戸建て住宅のリノベーションなどによる新たなライフスタイル「泉北スタイル」を提案するなどして街の魅力を高め、新たな住民の呼び込みを目指しています。

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12000系のマークは沿線の4ニュータウン(泉ヶ丘、栂、光明池、トリヴェール和泉)を表す。泉ヶ丘と栂、光明池の3地区が泉北ニュータウン(2017年1月、恵 知仁撮影)。

 泉北ニュータウンでは2023年に近畿大学医学部、附属病院が移転してくる予定で、新たな発展の契機になることが期待されています。このたび登場する「黄金の特急電車」12000系も泉北高速鉄道の願い通り、ニュータウン活性化の起爆剤になるでしょうか。そのデビューは2017年1月27日(金)、和泉中央16時33分発の難波行き特急「泉北ライナー66号」です。

【了】

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コメント

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8件のコメント

  1. 単にひと時の贅沢求めて乗りたい電車を作りました!じゃだめなのかな…そんな仰々しい話だと却って「またちょっと補助金使ってしまいました。めんご」みたいに感じる。

  2. めんごと頭下げて殿様電車でびゆう

  3. 大阪人がやりそうな事。アホらしくて気持ち悪い。

  4. 一度乗ってみたいですね。

    また、どうせなら和泉中央から先関空まで延長してくれれば良いのに。

    • >和泉中央から先関空まで延長してくれれば良いのに。

      南海子会社になったんだから、親会社の首絞めるようなことやるわけがないでしょ。

  5. ちと悪趣味だなあ。

    ゴールドと青が真逆のバターンだったら、まだ印象変わった気するがね。

    • ちなみに、どうせ12000系にしたんだったら泉北版8300系4連もつくって、サザンと同じように自由席付きで運転すりゃいいのに。

      泉北ライナーが走るせいでその間区急や準急が間引かれるから、意外にニュータウンの住民からの評判最悪だってことを理解してねえな。

  6. 日本も貧富の差が広がっていますから、一部には泉北ライナーの受けが良いようですが、大多数の沿線利用客には邪魔な存在だと思われます。
    特にラッシュ時、既に列を成している乗客がたくさんいる中で泉北ライナーが入線してくる際、本当に無駄だなと思ってしまいます。
    これが一般車両であれば、より多くの乗客を輸送できるのですから。
    特急料金も対営業距離で高すぎますし、時間短縮も5分以内でしょう。きわめて少数の利用者のための座席を確保できるという特典しかありません。