JR四国の新型特急車2600系「空気の力で高速走行」を選んだワケ

「見えない線」の制約を受けにくい「車体傾斜装置」

 車体を大きくできるのもポイントです。かんたんにいえば線路上には、この“線”から車両がはみ出てはいけない、という制限が存在。よって車体を大きく傾斜させたとき、その“線”から車体がはみ出ないようにするため、「振り子装置」の車両は車体サイズ(断面積)が小さめなことが一般的です。

 しかし「車体傾斜装置」は傾斜角度が小さいことから、それを採用する2600系ディーゼルカーは「振り子装置」の2000系ディーゼルカーより、車体の断面が大きくなりました。つまり室内空間が広がり、居住性が上がっているのです。特に車体のすそ部分など、2000系は2600系とくらべ絞り込まれているのが分かります。

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2600系の車体床下に搭載されている「空気バネ式車体傾斜装置」関係の機器(2017年2月、恵 知仁撮影)。

 また最高速度について、既存の2000系は一部車両が130km/h(それ以外は120km/h)なのに対し、このたび登場した2600系は120km/h。カーブが多いJR四国の路線において、130km/hという在来線トップクラスのスピードを出せる場所は限られていることが理由といいます。

 2017年2月に高松運転所へやってきた新型車両の2600系は今後、予讃線、土讃線、高徳線で試運転を実施。営業運転の開始は2017年秋の計画ですが、どの路線でデビューするかは未定だそうです。

【了】

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コメント

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3件のコメント

  1. >「制御付き自然振り子装置(以下、振り子装置)」ではなく、「空気バネ式車体傾斜装置(以下、車体傾斜装置)」が採用されました。

    「車体傾斜装置として、自然振り子式ではなく、空気バネ伸縮式が採用されました。」くらいが適切では。

    車体傾斜装置の一つの方式として自然振り子式があり、同列に空気バネ式がある。また、制御はどちらも掛けている。日本国内の鉄道不安の皆さん、振り子式を特別扱いしすぎ。

  2. JR四国二度目の失敗、8600系電車で空気バネ式で予讃線でも性能が発揮出来ずエアータンク増設等してどうにか使用出来たのに、Rの急なSカーブの連続する土讃線に使用出来ないのは常識だろう、最も大容量のエアータンクが車両に取り付けられたらば話は別ですが、安物買いの銭失いの2600、足まわりや制御系をN2000並みに取り替えても金がかかるし 。2000形のグリーン車乗って特に阿波川口付近等急カーブを高速でトンネル突入時のトンネル入口に激突しそうなスリルとフリコの素晴らしさを一度味わってください。

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