サービスエリアに一流シェフ? 高速道路の「食事」が大きく変化したワケ

画一的サービスからの脱却がもたらしたものとは

 かつてのSAやPA(パーキングエリア)における食事は工夫もなにもなく、どこに行っても同じようなメニューで、味の追求もなく、新しいチャレンジもありませんでした。「辛すぎるカレーは苦手な方がいるから出してはいけない」という話を耳にしたこともあるほど、まさにお役所的な運営だったのです。そのためごく一部をのぞけば「SAの食事は高くてマズイ」というのが大方の評判でした。

 ところが民営化後、SA単体でも利益が求められるようになります。そうなれば当然、サービスを高めて、お客さんに喜んでもらうというスタンスに変わります。店ごとの競争もありますから、それぞれのSAで工夫を凝らすようになりました。

 また「地産地消」という言葉と共に、SAで地元の食材を使うことも奨励されるようになります。そうした10年間の努力の結果、SAの料理は劇的なまでに美味しくてバラエティ豊かなものになってきました。

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「第9回メニューコンテスト」審査の様子(画像:NEXCO中日本)。

 ホテルニューオータニのレストランは敷居が高くて、なかなか入店できないという人もいるでしょう。でも、SAのレストランならば気軽に訪れることができるはず。SAのレストランにはホテルと同じレベルの料理人さんが待っているのです。一流の料理を気軽にいただけるのが、いまのSAのレストランです。

【了】

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コメント

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3件のコメント

  1. その素敵なお店に行くために、車を買うなり借りるなりしたうえに高速料金とガス代まで払うわけだな
    高い入場料だなあ

  2.  拠点駅と高速道路内の全ての停留所とSA・PAに停まる高速(?)バスが一時間間隔位で運行されていたら様々な事情で自動車が運転出来ない人も気軽に利用出来るんだけどね。乗り降り自由の一日乗車券があればサービス・パーキングエリア巡りも出来るし。上下線の同じ個所にSA・PAがある場合にはスロープ付きの連絡地下道などがあれば近隣住民にとっても便利になるだろうし、運賃設定によるけど、「ちょっと近くのSA・PAまでお出かけ」のような事も出来る。
     現行の高速バスだと、停まり過ぎたり長時間停車していると所要時間が長くなり過ぎるのが大きいと思うけど、「ここで降りて暫く過ごしてみたいな」と思っても出来ないから「東京駅~静岡駅間の全ての停留所とSA・PAに停まるSA・PA巡りバス」のようなものを継続して運行して欲しい。東名高速だったら海の直ぐ傍にあるPAで降りて暫く海を眺めてみたい。

  3.  一例を挙げれば、足柄SAなんて高速バスでよくある10~15分程度の停車時間では落ち着いて買い物とか出来ないもん。かと言って20分超えの休憩時間を取っていたら全体の所要時間が長くなり過ぎてかえって不便になって利用者が減る恐れがあるから致し方ないところがあるのは分かるから個別にSA・PA巡りバスを運行して欲しいと強く思う。