リニア中央新幹線、神奈川県で起工式 貨物列車活用、最長トンネルも(画像14枚)

超電導リニアモーターカーを用いた中央新幹線の建設が、神奈川県内でも本格的に始まりました。同県内は大部分がトンネルで、品川~名古屋間で最長のトンネルも。建設は貨物駅付近で始まり、今後、在来線の貨物列車も活用される予定です。

品川駅から相模川まで地下を走行

 中央新幹線の神奈川県における起工式を2017年3月30日(木)午前、JR東海が川崎市宮前区で実施しました。品川駅(東京都)と名古屋駅(愛知県)のあいだで建設が進められている中央新幹線。神奈川県はその起工式が実施された、山梨、東京、長野、岐阜、愛知に続く6つ目の都道府県になりました。中央新幹線は静岡県も通過しますが、そこで起工式は行われていません。

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中央新幹線の起工式(神奈川県)に出席したJR東海の柘植社長(2017年3月30日、恵 知仁撮影)。

 500km/hで走る超電導リニアモーターカーを用いた中央新幹線は、品川駅から、地下40mより深い大深度地下を行く長さ約37kmの「第一首都圏隧道」で神奈川県川崎市へ入り、東京都町田市を通過したのち、再び神奈川県に入って、そのまま橋本駅(相模原市)付近の地下に設けられる神奈川県駅(仮称)へ到達。そこから今度は長さ4km弱の「第二首都圏隧道」が続いて、品川駅よりおよそ42kmの地点にある相模川橋梁付近で、地上に顔を出します。地下にある品川駅を出て、初めて見える地上の風景は神奈川県の相模川付近です。

 中央新幹線は、神奈川県では川崎市と相模原市を通過。同県内の路線延長は39.4kmで、うちトンネルが38.1km、地上部が1.3kmのため、大部分で地下を行くことになります。また神奈川県内には駅と車両基地、変電施設、保守基地、保守用車留置施設が1か所ずつ、そして非常口が都市部に5か所、山岳部に4か所設けられる予定です。車両基地の場所は相模川の西側、相模原市緑区鳥屋が計画されています。

 品川駅と神奈川県駅(仮称)を結ぶ第一首都圏隧道は、建設が進んでいる中央新幹線の品川~名古屋間で最も長いトンネルです。ちなみに、山梨・静岡・長野県をまたぐ南アルプス隧道は長さ約25km。中央新幹線の品川~名古屋間は9割近くがトンネルです。

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コメント

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3件のコメント

  1. 品川、名古屋、新大阪
    いずれも海や大河川に近いので、津波対策はキッチリやってください

  2. 緑区に住んでますが事故なく無事に完成してほしいですね。

  3. 走行技術はハイテクなのに建設残土処理って50年回らず埋立しかないのな。そこががっかりだ。鉄道会社と高速道路会社は共同で技術開発してほしいものだ。