日産「フェアレディZ」(初代) 優雅でコワモテ? 「淑女」はなぜ「Z」をともなうのか

「Z」はどこからやってきた?

 1960年代の日本は、「日本グランプリ」が開催されるなどスポーツカーへの注目度が高まった時代。それにあわせるかのように「フェアレディ」も、どんどんスポーツ色が強まっていきます。

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1965年に発売されたダットサン「フェアレディ 1600」。モデルチェンジ後の2代目世代で、初代に比べ、すでにややスポーティなシルエット(画像:日産自動車)。

 そして後継モデルとして、1969(昭和44)年に「フェアレディZ」が登場しました。

 ちなみに、「Z」はアルファベット最後の文字であり、「究極」を意味しています。また、「フェアレディZ」の開発陣としては、「絶対に負けられない戦い」という意味もあったのです。

「フェアレディZ」開発の企画を提案したのは、当時アメリカ日産の社長であった片山豊氏です。アメリカ向けの、安価で高性能なスポーツカーを開発してほしいというのが、「フェアレディZ」の始まりでした。

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71年のマイナーチェンジモデル、240Z(画像:日産自動車)。

 一方で、当時の日本の日産経営陣は「儲からないスポーツカーは力を入れない」という方針。正直、スポーツカー開発はアウトサイダー的な扱いであったそうです。そんな冷遇されたスポーツカー開発陣にあて、アメリカ日産の片山氏は、「がんばれ」のメッセージとともに「Z旗」をプレゼントします。これが「フェアレディZ」の「Z」の由来です。

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