「青春18きっぷ」初心者にもよくわかる使い方 どうすれば便利、お得に?

JR線の普通・快速列車が乗り放題になる「青春18きっぷ」。その利用上の注意点や、何キロ以上の乗車で得するのか、また、組み合わせてさらにお得になる企画乗車券は何かなどを一問一答形式で解説します。

エリアによっては日付が変わったあとも利用可能

【本記事は、旅行読売出版社の協力を得て、『旅行読売』2017年7月号に掲載された特集「気になる駅で途中下車 大人でも青春18きっぷ」の一部記事を再構成したものです】

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 青春18きっぷは、鉄道を使ったのんびり旅が好きな人にはとても便利。その上手な使い方を解説し、主要な路線でどこまで乗れば得になるかを、東京起点、大阪起点、名古屋起点の3パターンで図にしたので参考にしてほしい。

Q 「青春18」という名称 若者限定なの?

 全国のJR線普通・快速列車の普通車自由席、JR西日本宮島フェリーに自由に乗り降りすることができるのが「青春18きっぷ」。名称や学生が長期休暇になる春、夏、冬に発売されることから、若者向けとイメージされがちだが、年齢に関係なく誰でも利用できる。今夏の発売期間は7月1日~8月31日、使用期間は7月20日~9月10日。料金1万1850円。1枚で5回使えるので、1回分2370円。JRの主な駅や旅行会社で販売する。

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東北地方のローカル線で普通列車に使われているキハ110系ディーゼルカー。

Q 「5回使える」とは?

「青春18きっぷ」は、1枚で5回分使える。1人が5日分使ってもいいし、5人で日帰り旅行をしてもいい。夫婦で1泊2日の旅行をし、余りの1回を1人で使ってもかまわない。なお使用者全員が同一行程で旅行する必要がある。利用するときは、まず改札口などで日付印を押してもらう。

Q 日付をまたぐ列車での注意点は?

 1回分の利用は午前0時から日付が変わるまで。日付をまたぐ列車は、最初の停車駅まで有効になる。そのため、旅の初日に「ムーンライトながら」や「ムーンライト信州」などの夜行臨時列車に乗る場合は、日付が変わる駅までの片道乗車券を買った方がお得なケースがある。そして、その駅から「青春18きっぷ」を使うとよい。ちなみに、東京と大阪の電車特定区間は終電まで使える。

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春、夏、冬に発売される「青春18きっぷ」。

Q 自由席以外にも乗れるか?

 普通列車や快速列車の普通車指定席は、SLやトロッコ列車、花火大会などに合わせて運行される臨時列車を含め、指定席券を買えば、乗ることができる。通勤時間帯に各地で運転されるライナー列車も乗車整理券またはライナー券の追加購入で乗車が可能だ。普通・快速列車のグリーン車は、指定席の場合は乗れない(別途乗車券とグリーン券を購入する必要がある)が、自由席なら別途グリーン券の購入だけで乗ることができる。

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コメント

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7件のコメント

  1. ちなみに大昔は「のびのび切符」と呼んでいたそうです。ただし相当古い呼び方です。

    • 昭和57年の最初の時の呼び方でしたね。最初は使い勝手がいまいち分かりづらく然程売れなかったらしいです。

  2. この記事には一部誤りがあります。払い戻しについての記載の中の「購入場所」についてですが、正しくは「発売箇所」です。この違いは、例えば新宿駅で購入した18きっぷを払い戻す場合、発売箇所であれば、新宿駅でも池袋駅でも可能ですが、購入場所であれば新宿駅でしかできないことになります。ただし、現金での購入であれば、JR西日本などの他社でも払い戻しできますが、クレジットカードで購入した場合は発売会社(上記の場合は、JR東日本)でしか対応できないので、注意が必要ということも補足しておくほうが良いかと思います。
    大多数の人には関係ないかもしれないですが、記事を書かれる場合は、誤解を生じないよう、正確に書いて欲しいです。

  3. 整備新幹線の建設に伴い、在来線が第三セクター化され、利用出来ない区間も増えた。

    また久しぶりに昨夏、普通列車を乗り継いで帰省したところ以前に比べてだいぶ利用者が減ってしまっている印象。

    JRとしては旨みが無いようだし、利用できる区間も減っていて、乗客も少なくなっている今、青春18きっぷの在り方が問われているのかも知れませんね。

    余談ながら、かつて中央線の上諏訪夜行で115系に揺られながら旅をしたり、青春18きっぷの旅は色々と楽しませてくれました。
    もう、席を確保する為に3時間も待つ、なんて事は体力的にも精神的にも出来ないでしょうねぇ・・・。

  4. 18きっぷは、1997年の長野行き新幹線(現・北陸新幹線)開業以前は、1日で上野ー長野間の普通列車での往復でよく使っていました。
    新幹線開業後は、横川ー軽井沢間がバス(510円)に、軽井沢ー篠ノ井間が第三セクターのしなの鉄道(1440円)になって全区間18きっぷが使えなくなりました。
    それでも、上野ー横川間が2270円、篠ノ井ー長野間が200円の合計2470円で、片道でも18きっぷ1日分の元は取れますし、復路もこの区間で使えます。
    また、しなの鉄道で必ず軽井沢ー篠ノ井間を往復する予定なら、「軽井沢・長野フリーきっぷ」を2350円で購入(1日のみ有効)すると、しなの鉄道の乗車券の往復(2880円)より安く途中下車も可能です。
    また、軽井沢ー高崎間のみ新幹線で、乗車券と自由席特急券の合計2600円(安中榛名で分割購入なら2450円)をプラスするという手もあります。